OSAKA INTERNATIONAL CHALLENGE
4月1日(水)〜5(日) 大阪府守口市

結果(4/5 全競技終了)
4月1日観戦記
4月2日観戦記
4月3日観戦記
4月4日観戦記
4月5日観戦記
【写真】記者会見・マネージャーミーティング
【写真】4月1日予選


【4月1日観戦記】

 大阪インターナショナルチャレンジ 大会1日目

 今年で3回目を迎える2009大阪インターナショナルチャレンジバドミントン
選手権大会が守口市民体育館で熱戦の火ぶたを切った。
今回は9カ国156名の選手が次代のエースの座を目指し戦いを繰り広げる。
 大会初日の今日は男女シングルスの予選が行われた。
男女シングルスでは昨年のこの大会で3位に入る活躍をみせた山口公浩
(NTT東日本)が全日本ジュニアダブルスチャンピオンの星野翔平(埼玉栄高校)と
対戦した。第1ゲームは巧みにコーナーに配球する山口に対し星野は積極的に
スマッシュ、ドライブ攻撃を仕掛け中盤までは1点を争う展開となった。
13−12と山口がリードすると星野の甘いレシーブをスマッシュで力強く決めるなど
連続6ポイントをあげ21−14で奪った。
 第2ゲームは星野が常にリードする展開となった。山口は「自分の弱点はミスが
多くなるとあせって失点を重ねてしまう。」と反省するように、徐々に点差を広げ
られ星野が16−11とする。しかし、山口はここからミスの無い落ち着いたプレーで
連続5ポイントをあげ一旦は16−16と同点に追いつく。星野もドライブの打ちあい
からうまくネット前に落し再びリードすると、山口の苦しまぎれのカットのコース
を読みヘアピンを決めて18−16と再び突き放す。
「近畿大学が母校なのでここはホームのようなもの。気持ちよく戦える。」と話す
山口は星野にゲームポイントをにぎられながらも追い付き、最後は長いラリーの
応酬からカットスマッシュを決めて23−21とストレートで破り勝ち上がった。
山口は、チームメイトの全日本チャンピオンの田児賢一(NTT 東日本)のプレーに
ついて「見ているだけで勉強になる。時間が取れるときには自分なりに練習を積ん
でいる。身長の高さを活かして決めて行きたい。」と抱負を語った。

女子シングルスではベテラン勢が若手の挑戦を受ける戦いが見られた。
幡谷好美(NEC SKY)が全日本ジュニアナショナルの新玉美郷(名古屋経済大学
一邨高校3年)と、三好奈緒(北都銀行)は’08高校選抜チャンピオシングルスの
三谷美奈津(金沢向陽高校3年)と対戦した。
幡谷は21−6、21−11と危なげない戦いで相手を寄せ付けず完勝したのに対し、
三好はファイナルゲームにもつれこむ苦戦をしいられた。
「ここで負けたら故郷に帰らないといけない。何とか予選は勝ち上がりたい。」と
強い気持ちがプレッシャーになったと反省する三好は、14−13とⅠ点リードしてから
しつように三谷のバック奥へのドリブンクリア—で追い込みポイントを重ね19−15と
点差を広げる。しかし三谷は、この攻めに対して素早い動きでストレートスマッシュ
を決めるなどしてじりじりと追い上げ20−19の1点差まで詰め寄った。しかし、最後
は三谷のネット前からのロブがサイドアウトとなり16−21、21−11、21−19の2−1で
三好が逃げ切った。
 苦戦をしいられた三好は「年齢的に1年1年が勝負。国際大会で結果を残したいし
この大会はチャンスもある。あとは気持ちの問題なので初心にかえりしっかり戦い
たい。」と話した。

明日からは、いよいよ本戦がスタートする。バドミントンファンにとっては世界の
トッププレーを見る絶好のチャンス。大阪守口から誕生する次代のエースを是非見に
来てほしい。

【4月2日観戦記】

 大阪インターナショナルチャレンジ 大会2日目

<混合ダブルス>

 昨年の全日本総合で3位になった堂本克樹/藤原由衣(三洋電機コンシューマエレ
クトロニクス)はキム・デユン/イン・ヘウォン(韓国)と対戦した。
 初めての国際大会出場で“やはり緊張しました”と振り返った堂本/藤原は第1
ゲーム序盤は動きが固く、ミスが目立ちなかなか自分たちのペースに持ち込めず苦
しい展開となった。
11−14とされた場面でイン・ヘウォンのサービスフォルトで点数を加え流れを引き
寄せたかに思われたが、再び韓国ペアに14−17と突きはなされてしまう。
しかし、キム・デユンが2本連続してスマッシュをミスし、藤原がプッシュを決める
などして連続4ポイントをあげ18−17と一旦は逆転した。
しかし、韓国ペアは積極的に攻撃し、イン・へウォンがネット前の浮き球を3本連続
してプッシュで決めて18−20と追い込んだ。
ここから粘りを見せた堂本/藤原はネット前のプッシュ、堂本のドライブ、スマッ
シュとリズム良く点数を加えると、最後はキム・デユンのレシーブが甘くなったとこ
ろを堂本がスマッシュで決めて23−21と苦しみながらもこのゲームを奪った。
 第2ゲームにはいると“リラックスできた”(堂本)“試合を楽しめた”(藤原)と
コンビネーションよく攻め、守りでも後衛から攻めるキム・デユンを巧みに左右に
揺さぶりミスを誘うなどして優位に試合を進めていく。
点差こそつまったものの、慌てることなく20−18とマッチポイントをにぎると最後は
堂本が豪快にジャンピングスマッシュを決めてストレートで2回戦に駒を進めた。
2回戦は小宮山元(日本ユニシス)/藤井瑞希(NEC SKY)のダブルス巧者との戦いに
なるが“思いっきりプレーしたい”(堂本)“明日もがんばる”(藤原)と2人は明る
く話してくれた。

<男子シングルス>

 三月の全英オープンでベスト8に入った佐々木翔(トナミ運輸)はホ・ケックモン
(マレーシア)と対戦した。
 昨年の全日本総合では準決勝で佐藤翔治に敗れたものの、所属が北都銀行→トナミ
運輸に変わり、心機一転。この大会2度目の優勝を目指す戦いぶりが注目された。
 第一ゲーム、ホ・ケックモンにいきなり3点先行されてしまうが、レシーブが安定し、
長いラリーにも慌てることなくコートを広く大きく使い、要所では角度のある強烈な
スマッシュを決めていく。“冷静に力まずにできた”と振り返った佐々木は11−7
から連続 10ポイントをあげて21−7で奪った。第2ゲームも相手につけ入るすき
を与えず余裕の試合のはこびで21−11で完勝し、2回戦に進んだ。
試合後佐々木は“周りの注目をプレッシャーにせず良い方向に持っていきたい。今大会
は誰にでもチャンスがある。全英ベスト8で注目される立場になり、プレーも研究されて
きているが、チャンスをいかせるようがんばりたい。見ている人に楽しんでもらいたい。”
と意気込みを語った。

<女子シングルス>

昨年のこの大会で準優勝し今年から新しく日本代表メンバーとなった関谷真由(三洋電機)
は中国のワン・ロンと対戦した。
関谷の持ち味は長い手足を生かした攻撃力。
しかし、今日の関谷は自分のプレーをすることが出来ない。
第1ゲーム、クリアー、スマッシュ、ヘアピンのシャトルコントロールがままならず、ミス
が続いてしまう。
11−17の場面では、ワン・ロンがフォア前に落とすと見せかけて、フォア奥にはこばれ
る。これを関谷はネット前に返球するのが精一杯で打ち込まれると、粘りを見せることが
出来ず、そのまま11−21で奪われてしまう。
第2ゲームに入っても、なかなか調子が上がらず、関谷のポイントはワン・ロンのミスに
よるものがほとんどで、攻撃力は影をひそめてしまう。
6−10とされて、ワン・ロンの返球がネット前に甘く浮いたにもかかわらず、関谷はこれ
をネットにかけてしまうなど精彩が見られない。
時折リズムが良くなり、得点を加えるものの、連続で失点することが多く、なかなか点差を
つめることができない。
11−20とマッチポイントをにぎられるとワン・ロンのフォア奥からのリバースカットに
全く対応できず11−21で失い、敗退した。
敗れた関谷は、“相手のショットは良かったけど、自分のやりたいことが出来ず、悔いの残
る試合だった”と悔やんだが、今後については“レベルの高い三洋チームの中でいろいろな
プレーを覚えて、自信をもってやっていきたい。海外でもひとつでも多く勝てるように頑張
る”と気持ちを前向きにしていた。

<男子ダブルス>

ペア結成して間もないながら昨年の社会人で優勝し全日本総合でも3位に入るなど力をつけ
てきた廣部好輝/小宮山 元(日本ユニシス)はロ・ロコッケイ/ワン・ワイホン(ホンコン
チャイナ)と対戦した。
廣部が前に詰め小宮山がスマッシュを決める攻撃パターンで試合を優位に進めていく。
第1ゲーム 15−13と詰め寄られるものの小宮山の強烈なスマッシュ、廣部の巧みな
ネット前のプレーで点数を加えるとロ・コッケイが連続してレシーブを失敗し連続5ポイント
をあげる。最後は小宮山がバックハンドスマッシュを鮮やかに決めて21−13で奪った。
第2ゲームに入っても相手を圧倒する攻撃力で全く寄せ付けず21−8のストレートで勝ち
あがった。
小宮山は試合後“廣部が前に出てくれるのでおもいっきりスマッシュを打つことができた。
あすは館田真哉/山下洋平(日立情報通信エンジニアリング)との対戦になるが、負けるこ
とはできないので頑張りたい”と抱負を語った。

<女子ダブルス>

幡谷好美/前田美順(NEC SKY)と赤尾亜希/今別府靖代(ヨネックス)の対戦は大接戦と
なった。
前田はペアを変えて、赤尾も長年のペア松田の引退で今別府とのペアでこの大会に臨んだ。
第1ゲームはお互いに一歩も譲らぬ1点を争う緊迫したゲームとなった。
幡谷にシャトルを集める赤尾/今別府に対して、必死にレシーブでしのぎチャンスを待つ
幡谷/前田。抜け出したのは赤尾/今別府。17−16から幡谷のスマッシュレシーブミスで
点差を広げると今別府、赤尾がそれぞれネット前でプッシュを決めてゲームポイントをにぎ
ると今別府のスマッシュをレシーブした幡谷のシャトルはネットを越えず21−17で
赤尾/今別府がものにした。
 第2ゲームも上がってきたらスマッシュ、ドライブで攻撃する赤尾/今別府が主導権をにぎ
り16−12と引き離す。しかし粘る幡谷/前田は前田のスマッシュなどで連続3ポイントを
あげ1点差まで詰め寄った。ここで幡谷のサーブはネットにかかりまたしても流れは赤尾/
今別府へと傾き20−18とした。後がなくなった幡谷/前田だが、前田のスマッシュに赤尾
のレシーブが甘くなったところを幡谷が決めると、今別府のネット前からのロブがネットに
かかりついに20−20の同点に追いついた。こうなると幡谷/前田が先にポイントを奪う
展開となり24−22で1−1とした。
 ファイナルゲーム前半は幡谷/前田がカットを多用するようになり4−4から連続6ポイ
ントをあげてリードする。赤尾/今別府は積極的に攻撃するが幡谷/前田はしっかりとした
レシーブでこれに対応し点差はなかなか縮まらない。後半に入ると今別府にミスが目立ち
始め20−12と幡谷/前田がマッチポイントをにぎると最後は赤尾のドライブがバック
アウトとなり幡谷/前田が2回戦に駒を進めた。

【4月3日観戦記】

 大阪インターナショナルチャレンジ 大会3日目

<混合ダブルス>
準々決勝では橋本博且(トナミ運輸)/内藤真実(三洋電機)はマニーポン・ジャングジット/
ロジャナ・チュタブンディックル(タイ)と対戦した。
橋本/内藤はともに新しく日本代表に加わったメンバーでペアを組むのは初めて。
第1ゲーム序盤はマニーポン・ジャングジットの強打に苦しめられ、リードを許してしまう。
「サーブまわりの処理がうまく出来ればいいラリーが続く」と橋本が話すように、内藤が
前衛でさばき橋本が打ち込むスタイルに持っていいけるようになり、終盤ようやく19−19
の同点に追いついた。
ここでマニーポン・ジャンクジットのスマッシュを内藤がレシーブできずリードされるが、
橋本がうまくネット前に落として再び同点とすると、橋本のスマッシュとサーブプッシュで
22−20で奪った。
第2ゲームは2−2から4連続ポイントをあげた橋本/内藤がリードを許さず優位に試合を
進めていく。
長身をいかした内藤のネット前でのプレーに橋本もチャンス球を確実にスマッシュを決め
点差を広げていく。20−12でマッチポイントをにぎると、ロジャナ・チュタブンディックル
のドライブがネットにかかり21−12のストレートでベスト4に進出した。
内藤は「男性に打たれるとさがってしまう。自信を持って前に出てレシーブしなくてはいけ
ない」と反省したが、「最後の部分では少しできたかな」と満足そうだった。

<男子シングルス>
準々決勝で竹村純(JR北海道)はキム・サラン(韓国)と対戦した。
「日本代表メンバーからはずれて気持ちが楽になった」と話す竹村は、2回戦では第4シード
のタイの選手をストレートでくだし、日本人選手としてただひとりベスト8に勝ち上がってきた。
対する韓国のキム・サランは1回戦で昨年のこの大会で優勝した佐伯浩一を破り勢いに
のっている。
第1ゲーム、竹村はていねいにシャトルをつなぎミスの少ないプレーで得点を重ねていく。
前半で6点リードした竹村は追いつかれることなく、要所ではキム・サランのスマッシュを
巧みにかわして19−14とした。しかし勝ちを意識したのか、3本連続してミスをして
2点差までつめよられてしまう。しかしキム・サランのドライブミスでゲームポイントを
にぎると、サーブリターンのコースを読みクロススマッシュを決めて21−17で奪った。
第2ゲームにはキム・サランがクロスカットを有効に使い、竹村の体勢をくずして連続6
ポイントをあげ7−2とリードする。「第1ゲーム取ったので行けるかな」と思った竹村は、
スマッシュミスで点数をもらうと、ドライブ戦を制するなどして一気に5連続ポイントを奪い
7−7の同点とする。
「途中で無理に打ちに行ってしまった」と反省した竹村はこの後徐々に点差を広げられてしま
い、15−19となった場面ではサーブミスでキム・サランにゲームポイントをにぎられてし
まった。
竹村もクロススマッシュで1点を返すが最後はドライブをきりかえそうとした球がサイドアウト
となり16−21で失った。
ファイナルゲームは完全にキム・サランのペース。
「相手にパワーがあるのでカウンターを狙っていたが、流れを止めることが出来なかった」
竹村は一気に7点を奪われ劣勢となった。
この後もクロスカットに苦しめられ思うような攻めが出来ず13−21で敗れた。

<女子シングルス>
 昨年11月の世界ジュニアで2位という快挙を達成した佐藤冴香(日体大)は準々決勝でスン・
ジヒュン(韓国)に21−18、19−21、11−21で敗れた。相手は1回戦で昨年の優勝者・樽野恵
(NTT東日本)を破るなど勢いに乗っている。それでも佐藤は第1ゲームを取って優位に
立った。当然「2ゲーム目が勝負だった」が、その展開は我慢比べ。11−13となってからは
1ポイント差に詰め寄るもののなかなか追いつけない。佐藤が「追いつきたい、決めたいと
思って力んでしまった」と反省した内容で流れがスンへ行く。ファイナルゲームは佐藤らしい
サウスポーからの強打は見せながらも、流れを引き戻せずに終わった。「ポイントを挙げて
おきたかったこの大会で思うようにいかなかったので、今後は海外の試合を含めてしっかり
勝っていきたい」と佐藤は今後を見据えた。

<女子ダブルス>
 髙橋礼華(日本ユニシス)・松友美佐紀(聖ウルスラ学院英智高)が、松尾静香・内藤真実
(三洋電機)を21−19、22−20で破りベスト4進出。ヤングパワー爆発に会場全体がどよめい
た。この日はまず2回戦でジュン・キュンユン、イン・ヘウォン(韓国)を21−19、25−23で
下し、18歳の髙橋と17歳の松友の歯車がかみ合った。松尾・内藤と対しても、大きなミスを
せずしつこく食らいついた。逆に三洋電機ペアにミスが出る格好で第1ゲームを奪った。ゲーム
ポイントをつかんでから相手の3連続ポイントで20−19まで迫られ「あそこが今日一番苦しかっ
た」と髙橋はいう。それだけにそこで踏ん張っての第1ゲーム奪取は大きかった。第2ゲームは
4−0から三洋電機の実力派ペアが盛り返し、12−10からは5連続ポイントを失うなど逆転され
た。15−20となって、髙橋と松友が「正直あそこは負けたと思った。切り替えてファイナルへ」
と口をそろえた場面。しかし、今度はヤングペアが7ポイント連取して勝ってしまった。昨年は
ヨネックスOPジャパンなど実業団選手を下したが、今年も春から旋風を巻き起こしている。

<男子ダブルス>
 平田典靖・橋本博且(トナミ運輸)が準々決勝で黒瀬尊敏・劉志遠(トナミ運輸)との同僚
対決を制した。互いに手の内は知り尽くしているが、第1ゲームは中盤で6連続ポイントを挙
げた平田・橋本が21−15で押し切った。ここからが白熱戦となった。第2ゲームは取って取ら
れての展開で最後は黒瀬・劉が21−19でタイに。ファイナルゲームは途中橋本が足を痛める
アクシデントも。全力でぶつかりあった好試合は平田・橋本がラストを22−20で決め、4強に
進んだ。

【4月4日観戦記】

 大阪インターナショナルチャレンジ 大会4日目

<混合ダブルス>
 決勝はシェー・ユーシン、チェン・ユーチン(チャイニーズタイペイ)と平田典靖(トナミ運輸)・
松尾静香(三洋電機)の対戦となった。
 この日の準決勝ではチャイニーズタイペイの実績あるペアに、垰畑亮太(法大)・髙橋礼華
(日本ユニシス)が果敢に挑んだ。シェーの高い打点のスマッシュには垰畑が強打で対抗する
など見どころも多く、第1ゲームは一時17−13とリードした。ここから相手に5連続ポイント
を奪われ17−18に。すぐ追いついたものの、直後は3連続でポイントを失いこのゲームを取ら
れた。垰畑は「初めてのミックスで、楽しむこともできました」と新たな分野へ臨んだことへの
充実感を味わっていた。髙橋とは3月上旬の合宿で初めて組んで練習した間柄だが、第2ゲ
ームでは相手を上回るほど息も合い、19−12と引き離した。ただ、ここからが経験の差か。
シェーとチェンの強打の波状攻撃などもあり一気に9連続でポイントを奪われ、あっという間
にひっくり返された敗戦。「相手は終盤にミスをしない。集中力が違った。最後は、自分の足
が止まったし、もっとスタミナ強化をしないといけません」と垰畑は試合運びの違いを痛感し
た。ただ、この一戦は貴重。「今後は今回のことを生かして国際大会などで一層経験を積みた
い」と手ごたえも感じ取っていた。

<男子シングルス>
 イ・チャオホー(韓国)とソン・ワンホ(韓国)が王座をかけて対決することになった。
 イはキム・サラン(韓国)と、ソンはジャン・ヨンス(韓国)とぶつかっての勝ち上がり。
ベスト4を韓国勢で独占したのは3回目の大会で初となり、対決は熱かった。キムを圧倒した
イは、最後は豪快に飛び込んで“ウイニングショット”。力強さを見せ付けた。ソンはジャン
をファイナルゲームで突き放し。16−15から強打も爆発し5連続ポイントで試合を決めた。
互いのスタイルをぶつけ合う決勝も好勝負が期待される。
 
<女子シングルス>
 女王争いは後藤愛(NTT東日本)—キム・ムンヒ(韓国)で決戦を迎える。
 後藤は準決勝で今井幸代(NEC SKY)と対戦した。第1ゲームは後藤が序盤からリード。
今井がじわじわと追い上げて16−16からは互いに譲らないが、結局後藤が22−20と突き放した。
第2ゲームは今井が盛り返して21−15。ファイナルゲームも今井が6−1としたが、ここから
後藤が持ち味を発揮し始めた。「あそこで開き直りました。そうしたら、球もよく見えるよう
になってきて」7ポイント連取。この試合に臨む前に「相手も根性で打ってくる。どちらが踏
ん張れるか」をポイントにしたが、終盤は後藤の多彩なショットも生きてきて、決勝へ進んだ。
大阪での最後の戦いは長身のキムと。技と粘りの後藤が光りだす。
 
<男子ダブルス>
 廣部好輝・小宮山元(日本ユニシス)と平田典靖・橋本博且(トナミ運輸)が決勝の舞台に
上がる。
 準決勝で観客から熱い視線を浴びたのが小松崎佑也・垰畑亮太(法大)だ。平田・橋本に対
してファイナルゲームで先に20−19とマッチポイントを握った。しかし、そこでミスも出て追
いつかれ、さらに2ポイントを奪われた。試合の幕切れは垰畑がネットにかけてしまい、学生
ペアはコート上でがっくりひざをついた。「ナショナルメンバーの底力を見せつけられました」
と小松崎は悔しい場面を振り返ったが、ナショナル候補としての今大会初参戦で収穫もたくさん
あったようだ。「1ゲームを先に取って、そしてさらに、攻めて攻めていけました。この国際
大会出場を機に、もっと強くなりたい」と笑顔も取り戻していた。
 
<女子ダブルス>
 ヤングパワーさく裂の髙橋礼華(日本ユニシス)・松友美佐紀(聖ウルスラ学院英智高)が、
頂点を目指して森かおり・脇坂郁(三洋電機)に挑む。
 髙橋・松友は、藤井瑞希・垣岩令佳(NEC SKY)と対戦した準決勝で15−21と第1ゲーム
を失ったあと、21−19、22−20の大熱戦の末に逆転勝利。昨年のヨネックスOPジャパンで
下した藤井・垣岩に再び勝った。ものおじしないプレースタイルで、とうとう決勝戦のコートに
立つ。福万尚子(樟蔭東高)・高橋沙也加(高岡西高)に快勝した森・脇坂ペアが、どう対処す
るか。準決勝でも「受身にならないプレーを心がけた」と元オリンピック選手の森が言う。両ペ
アのカラーの出し合いも見ものだ。

【4月5日観戦記】

 大阪インターナショナルチャレンジ 大会5日目

<男子シングルス>
 韓国勢同士の決勝は、イ・チャオホーがソン・ワンホを19−21、21−11、21−11。第2ゲーム
からエンジン全開になって制した。最後はイのジャンピングスマッシュが決まって見事な王座奪
取。ノーシードから勝ち上がってきたイは、2回戦で大会第6シードの山田和司(日本ユニシス)
を、この日の決勝で第8シードのソンを下した。
 第1シードのアンドリュー・スミス(イングランド)が2回戦で敗れ、昨年優勝の佐伯浩一
(NTT東日本)が1回戦で姿を消すなど波乱ぶくみだったが、イの大会初優勝は熱戦の象徴
でもあった。

<女子シングルス>
 後藤愛(NTT東日本)がキム・ムンヒ(韓国)に完勝して大会初優勝。
 表彰式では観客からあらためて「その差」を実感する驚きの声が上がった。表彰台の一番高い
ところに立った後藤だが、隣の準優勝の台にいるキムの頭の方がまだ高い位置にあるのだった。
152センチの小柄な後藤に対してキムは185センチで、その差は33センチもあった。ただ、
試合内容は後藤がビッグ。第1ゲームは16−14から5連続ポイントで取り、第2ゲームも再現する
ように16−14のあと突き放した。長身のキムのカットを確実に拾っていった後藤は相手の出方を
見極めると、「スピードでは私が勝っている」と自分を信じたプレーでポイントを重ねていった。
 キムは「思ったとおりの試合ができなかった。粘りもできなかった」といい「相手は粘りがある
し守りがいい」と後藤を称えた。
 後藤自身は「国際大会の優勝は初めてで、日本開催の大会でこのような結果が出てうれしいです」
と喜び、今後はさらに「ウエートトレーニングなども積極的にやっていますが、もっと攻撃力をつけ
相手によって柔軟なプレースタイルがとれるようになりたい」と、どん欲な姿勢で課題に取り組んで
いく。

<男子ダブルス>
 廣部好輝・小宮山元(日本ユニシス)が平田典靖・橋本博且(トナミ運輸)を21−19、21−10で
下して初の頂点に立った。
 廣部・小宮山は持ち味を十分に発揮した。小宮山が「廣部が安定しているから自分は無茶ができる。
その無茶が今日は生きた」と気持ちよく汗をぬぐった。第1ゲームの中盤以降の競り合いを21−19で
ものにした。第2ゲームは3−4から一気の8ポイント奪取。12−7からも5連続、3連続とポイント
を重ね21−10と圧倒した。廣部は「相手(橋本)が(足を)ケガしているのを知っていて、気にしな
がらも、いけるところはいけた」とプレーを振り返った。
 その橋本は「足は大丈夫です。ただ、今日は自分のカバーが遅れた。甘い球を自分が返しすぎた」と
反省した。ただ、平田・橋本はこれからが期待されるペア。平田は準々決勝、準決勝ときわどい勝利を
つかんだことを収穫とし「(準々、準決で)最後の1、2点を取れたのはよかった」と話し、今後の
課題に「スタートで勢いに乗ること」を挙げた。
 優勝の味をかみしめた廣部・小宮山は弾みをつける。「(自分たちは)あまり知名度が高くないので、
もっと頑張りたい」と廣部が口にしたように、ここからメジャーになっていく。

<女子ダブルス>
 75分の熱戦の末に女王の座を奪取したのは髙橋礼華(日本ユニシス)・松友美佐紀(聖ウルスラ学院
英智高)だった。森かおり・脇坂郁(三洋電機)に21−16、16−21、24−22と、力を出し合った好試合
は今大会のハイライトとなった。
 出だしは森・脇坂の熟練プレーヤーが7−2とすんなりリードした。旋風を巻き起こしてきたもう
すぐ19歳の髙橋と17歳の松友だが、ここはやはり「序盤は固くなっていた」と口をそろえた。しかし、
相手の返す球がやや甘くなったところでは松友がスマッシュを決めるなど9−9に追いついてから
髙橋・松友の形になっていく。13−13からはラリーも制して勢いもつけ7連続ポイント。結局21−16で
押し切った。
 三洋電機ペアの巻き返しは第2ゲーム。15−14からは相手のミスを誘い、さらには森のカット、
スマッシュで追い討ちをかけ19−14とし、最後は21−16で取り返した。
 勝負のファイナルゲームは会場も息をのむ展開となった。髙橋・松友が19−16としたあとのプレーは
長いラリーになってどよめきが何度も起こった。ここを森・脇坂が取って2ポイント差。さらに1ポイ
ント加えた森・脇坂に対して、ヤングペアは松友のスマッシュでついにマッチポイント。ただ、森・脇坂
もこのまま終わらない。森のスマッシュが決まり、直後は松友のスマッシュがネットにかかって20−20と
なった。22−22と動いてからは髙橋のカットで23ポイント目。このあとサーブレシーブをネットにかけた
三洋電機ペアが万事休す。もっと見ていたい白熱した決勝戦に終止符が打たれた。
 髙橋・松友は表彰台で満面の笑顔を見せ、髙橋は「決勝へ進めたことそのものもうれしかった。そして、
1位と2位ではやはり違うと思うので、勝ててうれしいです」とナンバーワンの味をかみしめた。松友も
「先輩(髙橋)にカバーしてもらって、一本一本全力でいけました」と快挙を実感した。
 一方、敗れはしたが、森は「第2ゲームは自分たちのゲーム運びができたし、今後へつながる試合内容
でもあったと思います」と前向きだった。それぞれが、大阪を沸かせた最後の激戦を糧として、よりたく
ましくなっていく。

<混合ダブルス>
 シェー・ユーシン、チェン・ユーチン(チャイニーズタイペイ)が平田典靖(トナミ運輸)・松尾静香
(三洋電機)を21−18、21−15で下し初優勝を飾った。
 「ミックスダブルスは初めてなので優勝できてうれしい」とチェンは感激の面持ちだった。チェンは
女子ダブルス、シェーは男子シングルスの実力者だが、今後は混合ダブルスでも動きが注目されることに
なる。
 シュー、チェンは第1ゲームで5ポイントを連取してペースをつかみ、追い上げてくる平田・松尾を抑
えた。結果的に試合中にリードを許したのは第1ゲームで8−9とされたところの一度だけ。チェンは
「今回はどの試合もきつかった」というが「スピードとパワーは自分たちが勝っていたと思う」。底力を
見せつけた内容だった。
 平田・松尾は前回大会に続く準優勝。「今年こそはという思いはあったんですが」と平田は残念そう。
それだけ前を向いているということだ。松尾も「コンビネーションはよくなっている」と手ごたえはつか
んでいる。今後のグレードアップが楽しみだ。

【写真】記者会見・マネージャーミーティング




【写真】4月1日予選