第65回全日本総合バドミントン選手権大会観戦記

12月6日(予選)観戦記

 内閣総理大臣杯・文部科学大臣杯 平成23年度 第65回全日本総合バドミントン選手権大会は、今日初日を迎え、各種目の予選が行われた。

 予選の中で注目を集めたのが、女子シングルス出場の中学2年生の山口 茜(勝山市立勝山南部中学校)。今年の全日本ジュニア選手権では準決勝で、大会連覇を果たしたインターハイチャンピオンの奥原希望(大宮東高校)にファイナルで敗れたものの3位入賞を果たしている。
 本選出場をかけた予選2回戦では、昨年の東日本インカレチャンピオンの北はるな(法政大学3年)と対戦した。
 「残念な試合にならないようにしたい。」と試合前に話していた山口は、第1ゲーム立ち上がりから持ち味の攻撃的なプレーを見せる。中盤まで1点を争うゲーム展開となっても粘りのレシーブから、甘いところは確実に決めてものにしていく。北はネット前のフェイントを効かせたヘアピンを多用して山口の体勢を崩そうとするが、山口はこれにもきっちり対応して17-13と徐々に点差を広げる。全日本の米倉加奈子コーチは「どんな体勢でもしっかり返球でき、パワーが優れている。」と山口のプレーを評価している。「自分が一番年下なのでとにかく向かっていった。」と話す山口が21-15でこのゲームを奪った。
 第2ゲームに入ると北が強打と山口のフォア奥にシャトルを集めて攻めの姿勢をみせる。これに対し山口は慌てることなく、レシーブをほとんどミスなくネット前に運ぶ。一旦は12-12の同点に追いつかれたものの、ヘアピンの応酬を押し込み13-12とすると続くプレーでは、スマッシュで北の体勢を崩し技ありのリバースカットを決めるなど、一気に連続4ポイントを奪い16-12と突き放す。終盤北の反撃に点差が縮まったものの「緊張したが自分のプレーが出来た」と振り返った山口が、最後は北のスマッシュをクロスに鮮やかにリターンして結局21-18のストレートで本選出場を決めた。
 明日の本選1回戦では、全日本代表の佐藤冴香(日本体育大学)選手と対戦することになったが、山口選手は「印象はよくわからないが、強いので1点でも多く取れるようにしたい。将来はオリンピックに出たい」と抱負を語った。

 男子シングルス予選2回戦では全日本代表の坂井一将(日本ユニシス)が登場し、井谷和弥(トリッキーパンダース)との対戦となった。
第1ゲーム、序盤から坂井が早いタッチと四隅を丁寧についたゲームを展開し、井谷はついていくことができない。苦しい体勢の中で井谷の放つショットは精度を欠き、逆に坂井は正確なヘアピンとクリアーで終始優位に試合を進め、21-6で奪う。
第2ゲームに入ってからも井谷は状況を打開できず苦しい展開となる。加えて優位に立つ坂井はフォア奥から打つストレートスマッシュなど、強打の決定率を上げて更にリズムに乗る。結局坂井が11-6からの圧巻の10連続ポイントで21-6と試合を決め、順当に本選の出場権を得た。坂井は明日の本選1回戦では、同じく予選を勝ち抜いた有田裕佑(東海興業)と対戦する。
そのほか、渡邊達哉(日本体育大学)とのナショナルバックアップメンバー同士の戦いを制した佐藤黎(日本体育大学)や、高校生では埼玉栄高校の近藤拓未、金子祐樹が予選を勝ち抜いて本選出場を決めた。

 男子ダブルス予選2回戦では、1回戦を危なげなく制したナショナルバックアップメンバーの竹内宏気/大越泉(NTT東日本)が日本ランキング12位の野口勝利/山崎裕太(日本大学)と対戦した。
第1ゲーム、立ち上がりから野口/山崎の強力なドライブに苦しんだ竹内/大越だったが、シャトルを回し対応し、相手のミスを誘い徐々に形成を逆転する。最後は竹内がラウンドからのクロススマッシュを打ち抜き、21-18で先取した。
第2ゲームは野口/山崎がスピードを上げ、低く速いラリーで優位に立った。竹内/大越は相手に球を上げさせるべく積極的にネットを切りに行くが、逆に素早い飛び込みでプッシュを決められるなど、流れを引き寄せられない。終始シャトルを沈め続けた野口/山崎が21-18で取り返した。
ファイナルゲームも野口/山崎のスピードは止まらない。「相手も強いのは分かっていたので、しっかりと向かっていってプレーを楽しめた。」と試合後に山崎が話したように、技術・スピード・パワー・コンビネーションの全てで相手を上回り、5連続ポイントを含め得点を重ねて16-11で終盤を迎えた。この苦しい局面で竹内/大越は、守りからのクロスへのアタックレシーブが冴え、攻撃では竹内が気迫のこもったスマッシュの連打で打ち抜き、17-17と追いつく。しかしここで、ドライブからネット前に詰めようとした竹内のショットがネットにかかり、痛恨のミスをすると、その後も最後までミスを重ねてしまい、結局21-18で野口/山崎が勝利し、本選に駒を進めた。
試合後、野口は「学生として臨める最後の試合で、まず今日の予選を勝ち上がれてホッとした。明日からの本選で自分たちがどこまでやれるのか楽しみ。」とコメントした。なお、明日の本選1回戦ではインターハイ準優勝の古賀輝/千葉常(埼玉栄高校)との対戦となる。

 女子ダブルスでは、安念幸恵/竹内由佳利(ACT SAIKYO)が山田靑子/田崎亜由美(岐阜トリッキーパンダース)と対戦した。
 第1ゲーム序盤にペースを掴んだのは、安念/竹内。長身の竹内の強烈なスマッシュに安念がネット前を確実に決めていく。リズム良い攻めを最後まで見せた安念/竹内は、山田/田崎の反撃を許さない一方的な展開で21-10と押し切った。
 第2ゲームもこのままペースを掴むと思われた安念/竹内だが、8-4とリードしながらも山田/田崎の積極的な攻撃や自分たちのミスで一気に連続6ポイントを奪われ逆転されてしまう。「焦りもあって1本止めようという気持ちが強くイージーミスもあった。最近いつもこのような悪いパターンになっている。決めたいという気持ちが倍増してしまった。」と安念が話すように、山田のスマッシュや田崎の粘り強いレシーブで点差を広げていった山田/田崎が21-17で奪った。
 ファイナルゲームに入るとお互いに譲らず1点を争う展開となったが、流れを掴みかけた山田/田崎が一旦は12-10とリードを広げた。しかし「お互いにミスを怖がらず思い切っていけた。」と竹内が振り返ったように、ここで一気に連続6ポイントを奪った安念/竹内が16-12と逆転すると、最後は安念がスマッシュを決めて21-16で勝利した。
 明日の本選では、桜井みどり/西山夕美子(早稲田大学)と対戦する。

 混合ダブルスでは、天野真一(タダノ)/松村咲希(高松市立香南中学校教員)と山下豪(ジャトコ)/今別府靖代(ヨネックス)が対戦した。
第1ゲームは、うまくシャトルをコントロールできず、ミスを重ねる天野/松村に対して、山下がスマッシュ、今別府がプッシュを決めていきリードを奪う。天野/松村はミスを修正し、我慢強くラリーし、追い上げを見せる。焦る山下/今別府にミスが重なり、連続でポイントを失い、天野/松村がゲームポイントを握る。今別府がプッシュを決めて延長ゲームにするも、天野がスマッシュ、松村がプッシュを決め、ゲームポイントを握る。最後は、今別府のスマッシュがサイドアウトになり、24-22で天野/松村が奪う。
 第2ゲーム、「立場としては、挑戦者。パートナーを信じてやるだけ。」と松村が言うように、素早く前衛に入り、プレッシャーを与えてミスを誘う。一方、山下がドライブからチャンスを作りスマッシュ、今別府がプッシュの得意のパターンで応戦する。一点を争う展開で山下がプッシュを決めて、19-17と抜け出す。最後は、山下がレシーブ、ドライブで左右に動かし、決め急いだ天野のスマッシュを冷静にオープンスペースに運び21-19で山下/今別府が奪い返した。
ファイナルゲームは、「とにかくサーブが浮かないように心掛けた。」と松村が振り返ったよう、サーブまわりで有利に試合を運び、天野のスマッシュ、松村の強気の前衛で決めるなど連像ポイントを奪っていく。今別府が積極的に飛び出してプッシュを決めるなど反撃を見せるが、最後は天野がプッシュを決め、21-16で接戦を制した。
本選では、全日本人社会人選手権大会5位の青山天将(金沢学院クラブ)/小玉絢子(みずほ銀行)と対戦する。初の顔合わせになる。松村は、「やったことがないので、とにかく今日の調子でやりたい。」と意気込みを語った。

12月7日(本戦1回戦)観戦記

 男子シングルス1回戦は、日本ランキング7位の池田雄一(日本ユニシス)とインターハイ準優勝の桃田賢斗(富岡高校)が対戦した。
第1ゲーム序盤は、池田が素早いタッチで四隅にシャトルを運ぶ丁寧なゲームを展開し、リードを奪う。一方の桃田は柔らかいタッチとフェイントを利かせたネットで対抗し、点差を詰めていく。16-16と競った場面で桃田のスマッシュがサイドアウトになるなど、池田が19-17とリードを奪う。しかし、桃田は引くことなくアタックロブでプレッシャーを与え池田のミスを誘い、20-19と逆にゲームポイントを握る。「世界ジュニア選手権大会で3位に入り、自信がついてきた。絶対に勝ちたいという強い気持ちでコートに入れた。」と振り返った桃田が、粘る池田を振り切り22-20で奪う。
第2ゲームもそのままの勢いで桃田が有利に試合を進めていく。粘る池田とのラリーを嫌がったのか、桃田がネットミスなどを重ねてしまい、9-13と逆転されてしまう。桃田はネットとアタックロブを巧みに使い分け一時は盛り返すも、池田の粘り強いラリーで勢いに乗ることができない。結局は、スピードを上げた池田が連続4ポイントを奪い、21-17とし、勝負はファイナルゲームに持ち越された。
ファイナルゲームは、お互いに点を取り合い、8-7と池田リードの場面から「長いラリーに気持ちで負けなかったのが勝利につながった。」という桃田が運動量で池田を上回り、落下地点にしっかり入ってからのスマッシュ、ドロップで崩し、チャンスでしっかり決め、連続ポイントを重ねていく。最後は池田のドライブがネットにかかり、21-13で桃田が2回戦進出を果たした。
明日は、日本ランキング9位の竹村純(JR北海道)と対戦する。「強い相手なので簡単にはショットが決まらないので、気持ちで負けないように自分のプレーをして勝ちたい。」と意気込みを語った。

 女子シングルス1回戦では、大会史上最年少の14歳で本選出場を決めた山口茜(勝山南中学校2年生)が世界ランキング15位、日本ランキング2位の佐藤冴香(日本体育大学)と対戦した。
 第1ゲーム序盤はお互いに点数を取り合う拮抗した戦いとなった。しかし佐藤は、持ち味のサウスポーからの強打が影をひそめ、硬さが見られるプレーが随所に目立ち、山口がペースを掴んでいく。11-11の同点からクロスロブに飛びつきストレートに返してポイントを奪うなど、連続4ポイントを上げて15-12と引き離す。「粘って1点でも多く取ろうと思って戦った。」という山口が一気にポイントを上げて21-12で奪った。
山口は「第1ゲーム取っちゃったという感じ。」と表現したが、第2ゲームの最初の得点は、バック奥に追い込まれながらもラウンドから強烈なストレートスマッシュを放ちポイントを奪う、体幹能力の高さを見せた。試合は、佐藤がリズムを取り戻し、山口を前後左右に揺さぶり、甘くなったところを確実にスマッシュで決めていく。最後は山口のカットがネットにかかり21-11で佐藤が奪い返した。
ファイナルゲームは、山口が長いラリーにも落ち着いて対応するのに対し、佐藤はミスが目立ち徐々に点差が開き15-7と山口がリードする。「11点までは勝っちゃうかもと思ったが、この点差だといつか逆転されるかもとも思った。」と振り返った山口は、勝負所でミスが出て佐藤の追い上げにあう。18-18の同点からの長いラリーをスマッシュミスで失い、佐藤に逆転されるが、粘りが身上の山口が連続ポイントを上げて、20-19で先にマッチポイントを握る。しかし「苦しい試合だったが、ファイナルも何とか気持ちを切らさずに戦えた。」と佐藤が、最後はスマッシュを山口のボディに決めて、22-20で勝利した。
敗れた山口は「満足だが負けたことは悔しい。」と、あと一歩までナショナルメンバーを追い込んだ試合を振り返ったが、佐藤の追い上げについては「自分だったらあれだけ点数が開くと追い上げられないと思うので、すごいと思った。」と話した。
何とか勝利した佐藤は、山口との戦いを振り返り「スマッシュも速く、柔らかい球も上手いのでとてもやりにくかった。ファイナル終盤は経験の少ない相手がミスをしてくれた。昨年はこの大会はベスト8に終わったが、今年は優勝を目指したい。」と力強くコメントした。

 男子ダブルス1回戦では今年の全日本社会人でダークホースのごとく3位入賞を果たした藤田真生/松井夏希(東京都協会)が登場し、その全日本社会人でファイナルの末敗れた伊東克範/山東亮太(金沢学院クラブ)との再戦に臨んだ。
第1ゲーム、序盤から両者共に積極的な攻撃を仕掛ける。その中で伊東/山東が巧みにコースを突いて崩しにかかるが、藤田の豊富な運動量がそれを許さない。「朝から調子が悪く、緊張もあった。」という初出場の松井に硬さが見られたが、藤田が攻守共に引っ張り、競り合いの展開に持ち込む。伊東/山東が攻撃の手数で上回って先に20-19とゲームポイントを取ったが、ここで山東のロブショットは痛恨のサイドアウトで20-20。ここで気迫を見せた松井がプッシュ、スマッシュと2本連続で決め、藤田/松井が22-20でこのゲームを奪った。
第2ゲームに入っても藤田の驚異的なスピードは衰えず、加えて松井も本来の持ち味を発揮し、リターンで徐々に有効打を放つようになる。伊東/山東も強打からの突破をはかり、流れを渡さず、勝負は終盤へと持ち込まれた。15-14と藤田/松井が1点リードの場面、連発される強力なスマッシュに対して松井が目の覚めるようなクロスのアタックロブでノータッチを奪うと、ここから伊東の前衛ミスなどもあり4連続ポイントをあげる。「全日本社会人では守りに入った結果負けてしまったので、今回は最後まで攻めようと思った。」と藤田が振り返った通り、その後もしっかりと攻めきり21-17で藤田/松井が雪辱を果たした。
明日は第2シードの早川賢一/遠藤大由(日本ユニシス)と対戦する。藤田/松井は「足元をすくってやるという気持ちを強く持って臨みたい。」と語った。

 女子ダブルスでは、阿部嘉織/伊藤朝美(北翔大学)と日本ランキング14位の馬上愛実/下﨑彩(北都銀行)が対戦した。阿部/伊藤は昨日の予選で、高校生、教職員ペアを破っている。これに対して馬上/下﨑は今日が初戦。
 北都銀行のヌヌン・スバンドロ コーチは「緊張もあり初戦は試合の入り方が難しい。」と話していたが、そんな不安を払しょくする試合運びを見せた。第1ゲーム立ち上がりこそ6-5と迫られる場面があったが、相手ミスや下﨑の強烈なサウスポーからのスマッシュで連続5ポイントを上げてペースを掴む。阿部/伊藤も阿部の後衛からの攻めに伊藤が前衛で決めて追い上げをみせたが、結局21-13で馬上/下﨑が奪った。
 第2ゲームに入っても馬上/下﨑優位の流れは変わらない。馬上は「自分たちの形でやろうとして力が入ってしまった。本来の後衛の下﨑のスマッシュに自分が前衛でゲームを作る、速いラリーが出来ればよかったのだが。」と反省したように、攻めながらも最後の詰めでミスしてしまう悪いパターンが相次いでしまう。それでもチームのエースダブルスに成長した馬上/下﨑は、慌てることなくチャンスを掴むと着実にポイントを重ね21-16のストレートで2回戦に駒を進めた。
 明日は日本ランキング4位の三木佑里子/米元小春(パナソニック)と対戦するが、下﨑は「勝つことを前提に悪い反省をしないように頑張りたい。」と話せば馬上も「相手はミスが少ないだろうし、今日みたいな試合では勝てない。相手に気持ち良く打たせないように、自分の仕事をしっかりとやりたい。我慢勝負だ。」と過去1度の公式戦では敗れているだけに、雪辱を期して力強くコメントした。

 混合ダブルス1回戦では共に昨日の予選を勝ち上がった小町谷輝(東北マークス)/杉谷梨奈(七十七銀行)と石川直樹(丸杉)/鈴木美希子(北國銀行)が対戦した。
第1ゲーム、先にペースを掴んだのは小町谷/杉谷。小町谷が緩急を巧みに操り、また縦横にコースを突いて相手を揺さぶり、8-4とリードする。しかし、ここで石川/鈴木は石川の強力なスマッシュから攻撃の形に持ち込むと、速いタッチで相手をかわすラリーを展開し、6連続ポイントで逆転した。後手に回ってしまった小町谷/杉谷はレシーブしきれず、21-16で石川/鈴木が先取した。
2ゲーム目に入っても石川/鈴木の勢いは止まらず、石川が試合後「鈴木が前で何でもコントロールしてくれたので、僕は後ろから打つことに集中できた。」と語ったようにテンポよく攻め続けた。強力なショットを苦しいながらも必死に返し続けた小町谷/杉谷だったが、防戦のまま状況を覆せず、結局21-11で石川/鈴木が勝利し2回戦へと駒を進めた。終わってみれば第2ゲームは21本中、実に12本が鈴木のショットによる得点だった。
石川・鈴木は試合後、「自分達らしく楽しんでプレーができた。明日は第1シードの池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と試合ができるので嬉しく思うし、思いきり戦いたい。」と語った。

12月8日(本戦2回戦)観戦記

 男子シングルス2回戦では、日本ランキング9位で全日本社会人準優勝の竹村純(JR北海道)とインターハイ準優勝で世界ジュニア3位の桃田賢斗(富岡高校)が対戦した。
 第1ゲーム序盤、竹村が丁寧にラリーし、チャンスでしっかり決め、試合を有利に進めていく。桃田は「ミスが多くて、集中できていなかった。」というようにネットやロブに精度を欠き、連続で点数を与えてしまい、12-5と大きくリードされてしまう。竹村は集中力を切らすことなく、点数を重ね、最後は、桃田のプッシュがバックアウトになり、21-18で竹村がこのゲームを奪う。
 第2ゲームは、「1ゲームはミスが多かったので、甘くてもいいから、ミスをしないように心掛けた。」という桃田が竹村の強打を粘り強くリターンし、徐々にリズムを掴み始める。一方の竹村はシャトルをバック側に集め、ミスを誘い喰らいついていく。15-15と競った場面で桃田は、竹村のネットミスやプッシュを決めるなどして、5連続ポイントでゲームポイントを握る。最後は竹村のプッシュがバックアウトになり、21-16で桃田が奪い返した。
 ファイナルゲーム序盤は、1点を争う好ゲームとなる。お互いに点数を取り合い、桃田がスマッシュを決め、11-10でチェンジエンド。そこから桃田は2本連続でヘアピンをネットインさせ、点差を広げる。「(ネットインを)狙っていた。ここが勝負の分かれ目だった。」と桃田が振り返ったように完全に流れを引き寄せる。「体力的にきつくて必死だった。目の前の1点を取りに行った。」という桃田がスピードを上げ、フェイントを効かせたネット前でチャンスを作り、スマッシュを決めていく。最後は桃田がジャンピングスマッシュを豪快に決めて、21-13でベスト8進出を果たした。
高校生としてのベスト8は、明日対戦する田児賢一(NTT東日本)の2007年以来となった。「今大会最低でもベスト8を目標にしていたので、満足している。明日はプレッシャーもないので、向かっていって全力で戦いたい。」と意気込みを語った。

 男子ダブルス2回戦では、今年のランキングサーキットで準優勝した日本ランキング8位の佐伯浩行/垰畑亮太(日本ユニシス)が長原克博/中尾祐介(日立情報通信エンジニアリング)と対戦した。長原/中尾は予選からの勝ち上がりで、昨日の1回戦では昨年度ベスト8の大嶋一彰/三橋智希(日立情報通信エンジニアリング)を破って勢いに乗っている。
 第1ゲーム、佐伯/垰畑は垰畑の長身から繰り出すスマッシュと佐伯のスピーディーな詰めで序盤から連続ポイントを重ねる。しかし長原/中尾もインターバル以降は中尾が主導となって球を細かく左右に振り、相手のミスを次々に誘う。「焦って攻めてしまった結果ローテーションを崩され、余裕をなくしてしまった。」と垰畑が反省した通り、佐伯/垰畑はネット前や繋ぎ球でミスを連発し、最大4点のリードを覆され17-21とこのゲームを落とした。
 第2ゲームは「1ゲーム目は熱くなりすぎて逆に自分を追い込んでしまったが、冷静になることを心がけたら相手の動きがよく見えた。」という佐伯が本来の実力を発揮する。相手の突くコースに瞬時に入り込み、そこから自在の配球で球を沈める。長原/中尾はそれを何とかレシーブするものの、次に垰畑が打ってくる強力なスマッシュに対応しきれず劣勢のゲームとなる。結局、佐伯/垰畑は各々の持ち味を見せつける形で次々にプッシュやスマッシュを決めて連続ポイントをあげて圧倒し、21-7でゲームを奪った。
 ファイナルゲームに入っても佐伯/垰畑の波状攻撃はとどまることを知らない。徹底的に球を沈めて前半を11-3で折り返す。追い詰められた長原/中尾は後半、垰畑のボディやバック方向を執拗に攻めて反撃してきたが、佐伯が今一度スピードを上げて相手の反撃を断ち切り、佐伯/垰畑が21-13で勝利した。
 明日の準々決勝では第1シードの平田典靖/橋本博且(トナミ運輸)との対戦となるが、佐伯/垰畑は「明日の試合、周りからはとにかく向かっていけと言われるが、熱くなりすぎずに自分たちの実力・プレーで戦って勝ちたい。」と口を揃えた。

 女子シングルス2回戦では、インターハイチャンピオン、全日本ジュニア優勝の奥原希望(大宮東高校)が日本ランキング7位の打田しづか(日本ユニシス)と対戦した。
第1ゲームの最初のプレーは、奥原のロングサーブを打田がスマッシュを沈めて始まった。しかし打田はこの後シャトルコントロールに苦しみミスを連発してしまう。一気に6連続ポイントを奪い9-2とした奥原はこの流れをしっかり掴みさらにスピードを上げていく。奥原は「自分より挌上の相手で向かっていくだけだったので精神的には楽だった。」と振り返ったが、打田は徐々にコートを大きく使い奥原を揺さぶり、要所ではスピードあるスマッシュを決めて点差を縮め、ついに13-13の同点に追いつく。我慢比べとなったゲーム展開はそのまま終盤までもつれこんだが、奥原が積極的に攻撃を仕掛けて、最後は打田のボディにドライブを打ち込み22-20でこのゲームを奪った。
第2ゲームに入ると打田のコースを突いたスマッシュも奥原の粘り強いレシーブの前に、突破口とはならない。ネット前からのフェイントを効かせた柔らかいロブや、高い打点からのヘアピンなど奥原の良さだけが目立つ一方的な展開となった。結局21-10と打田を寄せ付けずにストレートで勝利し、この大会3回目の出場で、初めてのベスト8進出を決めた。
 明日の準々決勝はオリンピック出場を目指している日本ランキング2位の佐藤冴香(日本体育大学)との対戦になったが、「自分のどういう球が効いて、どういう球で世界で戦っているのかを確かめたい。我慢強く、自分らしく、元気よくやっていきたい。」と意気込みを語った。また決勝を目指す気持ちについて聞かれると「ひとつひとつ戦っていく積み重ねの結果として大切にしていけば、もしかしたら決勝への道が開けるかも思う。」とさらに上位進出を狙う胸の内を明かした。

 女子ダブルス2回戦では、日本ランキング7位の金森裕子/浅原さゆり(日本ユニシス)と日本ランキング10位の久後あすみ/横山めぐみ(ルネサス)が対戦した。
第1ゲーム序盤でペースを掴んだのは久後/横山。「相手は強く振ってくるので風の影響や緊張があったのかもしれない。」と久後が話すように、金森/浅原のクリアーやロブがバックアウトになるなど5連続ポイントを奪い6-3とする。「相手に連続2点以上で与えない。」と試合前に話していた2人は、リードした点数を意識することなく、ローテーション良く攻め続ける。「自分たちの形はお互いにポジションに関係なく球をつないでいくこと。」と話すように、攻守の切り替えもうまくいった久後/横山が終盤突き放し21-16でこのゲームを奪う。
第2ゲームに入っても久後/横山は主導権を渡さない。金森/浅原は早いタッチでの切り返しやロブのコースを狙いすぎてミスが目立ち7-7と同点に追いつくのが精一杯。久後/横山は粘り強いレシーブからチャンスを待ち、確実にポイントを積み重ねて点差を広げていく。最後は横山が大きく空いたネット前にカットを決めて21-15のストレートで勝利した。
試合後久後は「自分たちのやってきたことをしっかり出せた。2人で初めての総合でベスト8に入れてうれしい。」と素直に喜びを語った。
また明日の対戦相手は、同じチームの末綱聡子/前田美順(ルネサス)と顔を合わせることについては、「公式戦で試合をしたいという目標を持っていた。意識することなくベスト4をかけた戦いの相手として捉え、向かっていくだけ。」と対戦を待ちわびていた。

 混合ダブルス2回戦では日本ランキング8位の黒瀬尊敏(トナミ運輸)/横山めぐみ(ルネサス)が同11位の車淳史(金沢学院クラブ)/中村紋子(三菱電機)と対戦した。
 第1ゲーム、車/中村は中村の前衛が冴えを見せる。リターンショットを切り返しては素早く入りこみ、そのままプッシュやクロスネットにつなげて絶対的優位なラリーを次々に展開した。「とにかく硬かった。」という黒瀬/横山は足を止められる場面も多々見られたが、悪いなりに我慢を続ける。15-19の場面で、黒瀬が絶妙なドロップエースを決めたのを皮切りに4連続ポイントをあげて19-19と追いつくが、反撃もここまで。21-19でこのゲームは車/中村が奪った。
 第2ゲームに入ると「勝ちとかきれいさを考えずに、まずは自然なプレーでつなげていこうと開き直った。」と黒瀬が振り返ったように、黒瀬/横山は堅実に相手コートへ返球を続ける。すると、車のスマッシュが連続でネットにかかるなど相手のミスにも助けられ、ペースを掴んだ黒瀬/横山は立ち上がりから12連続ポイントをあげる。一矢報いたい車/中村だったが、完全に相手に傾いた流れの中でなすも術なく、21-9で黒瀬/横山がゲームを奪い返した。
 ファイナルゲームも黒瀬/横山はテンポの良く攻める。これに対し、気持ちを切り替えて臨んだ車/中村はスマッシュやドライブレシーブをサイドラインに集めてポイントを奪い、黒瀬/横山に11-9の2点差まで詰め寄る。しかし勝負どころの後半、車/中村は再びミスを連発してしまい、そこから立て直すことができずジ・エンド。21-10で黒瀬/横山が勝利した。
 黒瀬/横山は明日の3回戦でそれぞれ同じチームの橋本博且(トナミ運輸)/藤井瑞希(ルネサス)と対戦する。試合後、黒瀬は「明日の試合はお互いプレーをよく知っていて同じ立場なので、とにかく気持ちで負けないようにしたい。」と強く語った。


12月9日(本戦準々決勝)観戦記

 男子シングルス準々決勝では、大会4連覇を目指す田児賢一(NTT東日本)が高校2年生として2006年の田児以来のベスト8進出を果たした桃田健斗(富岡高校)と対戦した。
 第1ゲーム、田児は桃田のバック奥を執拗に攻めて揺さぶりをかける。我慢したい桃田だったが徐々に返球が甘くなってしまい、最後は田児にスマッシュを決められる苦しい展開となる。「自分にとっては負けられない試合。ネット勝負は試合の結果を左右すると思ったが、ネットの精度が五分五分なので回避して攻めた。」と田児が振り返ったように、桃田の持ち味を封じて優位に試合を進める。桃田は随所で強力なクロスショットのエースを決めて観客を魅了するが、「練習と全く違う会場の雰囲気にのまれ、自分の打つ一つ一つのショットがこわく感じた。」と語ったとおり、前日まではなかったようなミスを連発してしまい、9-21でこのゲームを落とした。
 第2ゲームに入っても田児は積極的に攻め、スマッシュで4連続ポイントをあげるなど強打で桃田を追い詰める。桃田が6-9と3点ビハインドの場面、田児の厳しいショットを桃田がクロスリターンでコースに返し続ける激しいラリーとなり、最後は田児がフォア前にダイブして返したネットを桃田が鮮やかなクロスヘアピンで決めると、会場からはこの試合1番の拍手が送られた。しかし、その後も田児の攻撃の手は緩まず、桃田は徐々に足を止められる場面も出てきた。「シャトルが飛んでしまうエンドに苦手意識があり、攻め急いでミスも増えてしまった。」という田児だったが、終盤は次々と桃田のボディに強力なスマッシュを決め、21-17で勝って準決勝進出を決めた。
 試合後の会見で田児は桃田に対して「今日は自分に気持ちで負けてしまっていたが、彼は今後間違いなく世界のトップレベルで戦える選手になる。これからもっとがめつい気持ちを持って試合に臨んで、ランキングを上げていってほしい。来年日本で開催される世界ジュニアも大いに期待している。そして来年の総合では決勝の舞台で対戦したい。」とエールを送った。対して桃田は「今日は自分の実力を発揮させてもらえず、試合内容も悪かった。来年はもっともっと実力をつけて決勝まで行き、田児選手とどちらが勝つかわからないような試合をしたい。」と再戦を誓った。

 女子シングルス準々決勝は奥原希望(埼玉・大宮東高校)と日本ランキング2位の佐藤冴香(日本体育大学)が対戦した。
 奥原は2回戦で社会人の打田しづか(日本ユニシス)を破って自身初のベスト8進出を果たしている。一方佐藤は1回戦、2回戦とも苦しみながらも共にファイナルゲームで破って駒を進めてきた。
第1ゲーム序盤、奥原は佐藤のフォア奥にシャトルを集めて、ストレートカットからクロススマッシュ、またネット前に素早く入り、柔らかいロブを運ぶなどして点数を重ね、試合を優位に運ぶ。これに対し佐藤は粘り強いレシーブからチャンスをものにしていくが1点差まで詰め寄るものの同点に追いつけない。奥原が17-14とリードした場面でようやくクロスロブをスマッシュすると奥原のミスに乗じて17-17とようやく同点に追いつき、さらにバック奥からストレートスマッシュを沈め逆転する。しかし奥原は意識的にヘアピンを仕掛けてミスを誘い、先に20-19とゲームポイントを掴む。今日の佐藤はここで焦ることなく冷静な配球で4回のゲームポイントを凌ぐと、最後は奥原のフォア奥にフェイントの効いたロブを放ち25-23としてこのゲームを奪った。
第2ゲームに入ると佐藤の力みのないプレーの前に奥原にミスが出て5-1となる。「あきらめてしまったら後悔する。ダメでもスピードを上げて自分に流れを引き寄せられるように集中した。」という奥原が5連続ポイントを奪い、6-5と逆転する。中盤まではお互いに一歩も引かないゲーム展開となり佐藤が13-12と再びリードするものの、ここで佐藤にミスが相次いでしまう。素早くネット前に詰める積極的なプレーもアウトとなるなど、4連続ポイントを奪った奥原が流れを掴み、結局21-16で奥原が奪い返した。
ファイナルゲームに入ると1点を争う緊迫したゲーム展開となる。佐藤のネット前での高い打点でのタッチがヘアピンまたはロブかの判断に迷う奥原の体勢を崩し、8-5と佐藤がリードを広げる。しかし粘りのプレーが持ち味の奥原は、ヘアピンを2本連続でネットインさせて追い上げる。12-12の同点となると流れが奥原に傾く。「風があるのでロブとか速い球でミスを誘うためにネットを多用した。」という奥原が21-16で押し切り、ベスト4進出を決めた。
 奥原は「もう一つ勝ったら史上最年少での決勝進出になる。失うものはなにもない。向かっていくだけ、楽しくやりたい。」と三谷美奈津(NTT東日本)との対戦に闘志を燃やしていた。

 男子ダブルス準々決勝では第2シードの早川賢一/遠藤大由(日本ユニシス)が権藤公平/塚本好喜(日本体育大学)と対戦した。権藤/塚本は予選からの出場ながら、1回戦では社会人王者の小町谷/鈴木(東北マークス)を、2回戦では学生王者の和田/渡邊(日本体育大学)を破っての勝ち上がりで勢いに乗る若いペアだ。
 「今日はシャトルが全然飛ばないので、上げると簡単には勝てないと思った。ドライブから崩していこうと試合前に2人で話していた。」という早川/遠藤が1ゲーム目から圧巻の攻勢を見せる。ドライブの威力、タッチのスピード共に相手を上回り、甘い球を誘い出しては前に詰めた早川が次々にプッシュを決めていく。序盤から10連続得点をあげるなど、ゲームを11-3で折り返し完全に主導権を握る。これに対して権藤/塚本は、塚本が前衛で引きつけたショットを打ったり、権藤が積極的にスマッシュを放ったりと工夫を見せたが、前半での失点があまりに大きく、早川/遠藤が21-10でこのゲームを取った。
 第2ゲームも早川/遠藤の徹底した低い攻めで、権藤/塚本は苦しい状況が続く。「どうにかして攻めてもレシーブが固く、しっかりした球が返ってきた。ショット一つ一つの精度に差を感じた。」と塚本が振り返った通り、権藤/塚本が打ち込むラリーも出てきたが、早川/遠藤は一歩も引かない。逆にスペースを突いたリターンから相手に上げさせ、遠藤が飛びついてスマッシュを決める。結局21-9で早川/遠藤が勝利し、準決勝へと駒を進めた。明日の佐藤翔治/川前直樹(NTT東日本)戦に向けて早川/遠藤は「6月に行われたロシアオープンの決勝では負けてしまった相手なので、明日この舞台で絶対にリベンジしたい。」と決意を語った。一方、ベスト8で戦いを終えた権藤/塚本は「今回強い気持ちで戦ってベスト8までくることができたが、実力はまだまだ。ベスト4の大きな壁を感じた。今日みたいな強い相手と次は互角に戦えるよう、これからしっかり練習していきたい。」と今後の更なる飛躍を誓った。

 女子ダブルス準々決勝では、日本ランキング3位の松尾静香/内藤真美(パナソニック)と日本ランキング8位の今別府靖代/小池温子(ヨネックス/広島ガス)が対戦した。
2年前からペアを組み始めた今別府/小池は所属チームこそ違うものの、今年の全日本社会人では優勝を飾っている。お互いにパワーヒッタータイプ。対する松尾/内藤は一昨年のこの大会で優勝したが、昨年はベスト8に終わっただけに負けられないところ。内藤のサウスポーからの強打に松尾が前衛でゲームメイクしていく。第1ゲームは序盤から1点を争う好ゲームとなった。今別府/小池が積極的に攻撃し続けるのに対し松尾/内藤はしっかりレシーブして、チャンスを確実に決めていく。試合が動いたのは17-17の同点となった終盤。松尾のネット前へのクロスショットを読み切った小池がプッシュを決める。さらに今別府/小池は上がってくるリターンに対してスマッシュの連打攻撃を見せると、松尾のレシーブがネットにかかり19-17と抜け出す。一旦は追いつかれたものの最後は小池が強烈なスマッシュを決めて21-19で今別府/小池が奪った。
 第2ゲームに入っても今別府/小池は簡単に流れを渡さない積極的プレーを展開する。しかし松尾が攻撃を断ち切る技ありのクロスリターンを決めるなど、徐々に自分たちのペースに持ち込んでいく。13-13の同点から攻撃に耐えた松尾/内藤が小池のネット前でのプッシュミスに乗じて4連続ポイントを奪い17-13とする。何回も攻め続け、長いラリーの展開に持ち込み勝機を見いだしたい今別府/小池は粘りを見せて追い上げ、一旦は19-18として追い詰める。しかしネット前の甘いリターンを今別府は沈めようと力みネットに、さらに小池もネット前に詰めながら連続して痛いミスをしてしまう。最後は松尾がスマッシュを決めて松尾/内藤が21-19で奪い返した。
ファイナルゲームに入ると立ち上がりに松尾/内藤が連続5ポイントを上げてリズムを取り戻す。
内藤の後衛からのスマッシュに松尾が前衛で決める得意のパターンに持ち込み、点差を広げていく。
今別府/小池も攻め続けたが要所でミスが出てしまう。結局21-11で松尾/内藤がベスト4へ勝ち上がった。
 明日の準決勝では日本ランキングは2位ながら世界ランキング3位と日本ペアの最高位にいる同じナショナルチームメンバーの藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサス)と対戦する。

 混合ダブルス準々決勝では、2年連続で準優勝の池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と日本ランキング10位の堂本克樹/藤原由衣(三菱電機CE)が対戦した。
第1ゲーム序盤、池田が早い段階から積極的に相手コートにシャトルを強く打ち込み、ラリーの主導権を奪い、7-0と大きくリードする。強打を持ち味にリズムを作っていく堂本/藤原は、センターコート特有の風とコート上にある照明に苦しみ強打できず、連続得点を許してしまう。結局は、池田/潮田が21-12でこのゲーム目をものにした。
 第2ゲームも1ゲーム目の流れで池田/潮田が試合を有利に進めていく。「コートの間隔やシャトルの感触が海外での試合に近かったので、リラックスして試合に臨めた。」と池田が振り返ったようにチャンスでしっかり決めていく。一方の堂本/藤原は持ち味のアタック力で反撃し、潮田のネット前でのイージーなミスなどもあり16-16と堂本/藤原が詰め寄る。しかし、池田がレシーブで左右に揺さ振られながらも苦しい体勢からのスマッシュをしっかりと沈めて決めるなど4連続ポイントを奪い、マッチポイントを握る。最後は堂本のサーブがネットにかかり、21-17で池田/潮田が準決勝進出を決めた。
明日は、同じチームの数野健太/金森裕子と対戦する。「レシーブでいかに攻撃するか、いい返球をすることが大事、数野選手は攻撃力があるし、ドロップを織り交ぜた緩急のあるショットが得意。怖がらずにどんどん前に出て行きたい。」と潮田が話すと池田は、「とにかく優勝する。前半から集中してがんばりたい」と力強く話した。
一方で昨年優勝の平田典靖(トナミ運輸)/前田美順(ルネサス)がファイナルの末、垰畑亮太/浅原さゆり(日本ユニシス)に敗れた。前田はパートナーが変わっているが、大会7連覇がかかっていた。「お互いにミスがあって、あまりよくなかった。優勝を目指していただけにとにかく悔しい。」と話した。


12月10日(本戦準決勝)観戦記

 男子シングルス準決勝にはここまで危なげない戦いで勝ち上がってきた田児賢一(NTT東日本)が上田拓馬(日本ユニシス)と対戦した。この2人は昨年も同じく準決勝で対戦しており、そのときは21-19、21-16で田児が勝利している。埼玉栄高校の1年先輩である上田にとっては何としても勝ちたい一戦だ。
 第1ゲーム、「自分からどんどん攻めてしっかりポイントを取りにいけた。」と振り返った上田は、持ち味のスマッシュを積極的に打って序盤から6連続ポイントをあげ7-2とリードを奪う。ラリーの中で強打を連発する上田に対して、田児は粘り強いレシーブからチャンスを作り、一発のスマッシュでエースを取るなど、徐々に追い上げを見せる。上田は14-9と5点リードの場面でフォア前のヘアピンをネットにかけてしまうと、精度の高い田児のショットが次々に上田を襲い、15-15の同点となる。しかし、ここで田児がラウンドからのショットを2本連続でアウトにすると、その後のラリーでは上田が気迫で攻めきり、最後は田児のロブショットがサイドアウトとなって21-17で上田が先取した。
第2ゲームに入ってもラリーの中で攻めの姿勢を見せた上田だったが、「相手の体勢を崩して、打てる球を限定させるような配球をした。結果、相手が打ってきてミスをしてくれた。」と田児が語った通り、レシーブからコースを巧みに突いて上田を動かし、次々とミスを誘って得点をあげていく。上田も速い球回しの中で素早く前に詰め、攻撃的に点を稼ぐものの、それ以上にミスショットが増えてしまい、このゲームを13-21で落とした。
ファイナルゲームも2ゲーム目同様、田児はレシーブからのラリーで試合を展開する。「攻撃以外で点を取ることができない状況で自分からミスをしてしまった。」と反省した通り上田は、田児の繰り出す自在のショットに追い込まれ、シャトルをコントロールしきれずに失点を重ねてしまう。結局「バドミントンはスピードや良いショットを打つことも大事だが、第一にミスをしてはいけない競技。特に第3ゲームは、自分の方が大人のプレーでミスを少なくできた。」という田児が上田を振り切り、21-7で決勝進出を決めた。
 試合後、田児は「明日の決勝、接戦になるかワンサイドゲームになるかはわからないが、試合の中で必ず長いラリーがあるはず。その中でどちらかが良いショットを打つ、あるいはイージーミスをするような試合のターニングポイントとなる部分を注目してほしい。」と大会4連覇に自信をみせた。一方、昨年と同じく3位に終わった上田は「失うものが何もなかった去年と違って、向かってこられる立場でここまで勝ち上がれたことには価値があると思うし、1つ自信になった。ただ、今日の試合では第2、第3ゲームの点差が今の実力差。その差についてしっかり考えてこれから練習していきたい。」と語った。

 もう一方の準決勝では、この大会で過去4連覇を果たしている佐藤翔治(NTT東日本)と日本ランキングは2位ながら海外の試合で安定した成績を残し、日本選手として歴代最高の世界ランキング6位の佐々木翔(トナミ運輸)が対戦した。
 この2人は同級生でこの大会でも熱い戦いを演じてきている。2004は準々決勝で佐藤が勝利。2007は決勝で佐々木が勝利して初優勝。2008は準決勝で佐藤、2009は準決勝で佐々木が勝っている。
 第1ゲーム立ち上がりから緊迫したゲーム展開となった。佐々木がスピードのある重いスマッシュを沈めれば、佐藤は動きのスピードで対応して、ラウンドからのクロススマッシュを放つ。佐藤が10-7と3点差をつけるが佐々木が追いつく。佐々木が14-12とすると佐藤が追いつく。お互いの持ち味を活かした試合に観客は固唾を飲んで見守る。佐藤のクロスカットに素早く対応してネット前に決める佐々木。豪快なジャンピングスマッシュを沈める佐藤。終盤までもつれたゲームは佐々木がサーブレシーブをネットにかけて20-19と佐藤がゲームポイントを掴む。最後は佐藤のスマッシュをレシーブした佐々木のリターンが甘くなり、佐藤が打ち込み21-19で佐藤が先取した。
 第2ゲームに入っても競い合いは続く。佐藤がラケットワークの巧みさで佐々木の攻撃を凌いでいくと、コースを狙い過ぎた佐々木に要所でスマシュミスが出てしまう。ネット前の勝負も佐藤が優位に進めて15-10と点差が広がっていく。しかし粘る佐々木は佐藤のスマッシュミスに乗じて点差をつめていく。それでも佐藤は佐々木のスマッシュを切り返えしリターンエースを決めて19-16と3点差をつけて優位性は変わらない。「対戦するのは相手だがいつも自分と戦う気持ちで臨んでいる。」佐々木が勝負根性を見せる。19-18とすると佐々木はスマッシュを放った後猛然と前に詰めて佐藤のリターンをスマッシュで決めて同点に追いつく。さらに佐藤に20-19とマッチポイントを握られた時も、ショートサーブに対して踏み込んでプッシュを決めて逃げ切りを許さない。「この一本は絶対に取るという気持ちだった。スタミナは自信があるが、集中力にバラツキがあった。リードされていると慎重に行かないといけないが、追いつくために無理することもあった。」と振り返った佐々木が22-20と逆転して奪い返した。
 ファイナルゲームも白熱したゲームとなったが、佐々木が常に先行して流れを渡さない。佐々木のスマッシュ&ネットや佐藤のサーブミスなどで得点を積み重ねていく。佐藤は中盤の長いラリーに粘り勝って迫っていくが17-14とするのが精一杯。結局ここから4連続ポイントを奪った佐々木が21-14で勝利した。
佐々木は「佐藤は配球が上手かった。自分は少し硬くなっていて自分にチャンスが来ても予測されてレシーブされ流れが悪かった。勝ちたい気持ちがなければアスリートではないと思うが、それだけでは体が硬くなってしまう。自分のやるべき事がすべて出来れば結果は負けても良いと考えている。林丹(中国)とやる時以外はすべて越えるべき山、自分を鍛えるための試合と考えている。」と世界を見据えての気持ちをコメントした。

 女子シングルス準決勝は、大会4連覇、通算6度目の優勝のかかる廣瀬栄理子(パナソニック)と日本ランキング3位の後藤愛(NTT東日本)が対戦した。
第1ゲーム序盤はお互いに持ち味を出しあい1点を争う好ゲームとなった。廣瀬がスピーディーなラリーを展開し、スマッシュ、プッシュの連打で決めていく。一方の後藤は、小柄な体ながら、粘り強くラリーし、甘いショットがあれば、高い位置でシャトルをとらえ、チャンスをものにする。後藤のクロスクリアーがサイドアウト、廣瀬がスマッシュリターンをプッシュ、さらに後藤がヘアピンをネットにかけてしまい、17-12と廣瀬が抜け出す。この流れのまま行くかと思われたが、ここから後藤が脅威の追い上げを見せる。我慢強くラリーし、チャンスでクロススマッシュ、ドライブを決め、廣瀬プレッシャーを与える。廣瀬の放ったクロスクリアーがサイドアウトになり、17-17と追いつく。お互いに点を取り合い、後藤がスマッシュリターンをフェイントの利かせたネットでゲームポイントを握る。しかし、ここから廣瀬が女王の貫録を見せる。後藤のヘアピンミスとネット際に落ちるドロップで2度ゲームポイントを凌ぐとスマッシュリターンを気迫のプッシュで押し込み、逆にゲームポイントを握る。最後は、後藤のショットがネットを越えず、23-21で廣瀬が奪った。
第2ゲーム、なんとしてもこのゲームを取りたい後藤は廣瀬に先行されながらも12-12の同点にこぎつける。しかし、廣瀬はライン際にスマッシュを決め、反撃をしっかりと断ち切る。後藤のネットミスなどにも助けられたが、勝負所でのスピードの上げ方、配球と圧巻の試合運びで、点数を重ねていく。最後は後藤を揺さぶってからのクロススマッシュで決めて、21-17で決勝進出を果たした。 明日は、史上最年少記録を塗り替えた奥原希望(大宮東高校)と対戦する。廣瀬は、「(今日の試合に)勝ててよかった。」と安堵の表情を浮かべるとともに、「相手が高校生だったので、みんな堅くなっていたので、緊張せずにやりたい。」と話した。

 もう一方の準決勝は高校生ながら勝ち上がってきた奥原希望(埼玉・大宮東高校)と三谷美奈津(NTT東日本)が対戦した。
 第1ゲーム序盤から奥原が粘り強いプレーを発揮する。三谷のドリブンクリアーやスマッシュに対してしっかりとレシーブしていく。得点こそ5-6と奥原はリードされるが、三谷のスマッシュミス、カットミスなどで逆転するとゲームの主導権を握る。14-11とするとうまくタイミングを外してのカットさらに長いラリーに持ち込みスマッシュミスを誘い、ゲームの行方を左右する大きなポイントを奪う。ここで一気に18-11と引き離すと、最後は奥原の連続スマッシュに三谷は耐えきれず結局21-16で奥原が奪う。
 第2ゲームに入ると三谷がスピードを上げて球際に早く入ることで得点を上げていく。5-4とリードした三谷は奥原のミスなどで3連続ポイントを奪い優位に進めていく。しかし奥原の脅威の粘りが観客席を沸かせる。三谷のヘアピンに倒れこみながらクロスヘアピンを返すと三谷はコート奥へロブ、これに奥原は苦しい体勢ながらもバックハンドでリターン、続く三谷のスマッシュをレシーブすると三谷のミスを誘いポイントを奪う。奥原は1点差まで追い上げるものの三谷に突き放されてしまう。しかし奥原は「相手のスピードに負け、ファイナルゲームに備えて相手をできるだけ動かして体力を失わせることを狙った。相手の息が上がっているのも聞こえた。」という冷静な判断で終盤粘りを見せたものの、このゲームは結局21-14で三谷が奪い返した。
 ファイナルゲームに入ると立ち上がり奥原が5連続ポイントを奪って5-0としてリズムを掴む。「長いラリーになることは分かっていたが苦しかった。それを乗り越えられてうれしい。」と話す奥原が自分の持ち味を存分に出して三谷を圧倒する。意識的にクリアーを多用し無理して攻めないパターンの前に、三谷は攻めてもミス、同じように大きなラリー勝負に出てもシャトルコントロールに苦しむ。10-4から5連続ポイントを奥原は奪ったがこの内4ポイントは三谷のミスによる得点だった。
「ラリーの中で自分に良く頑張っている、また打てた、また取れた、もう一本と声をかけ励まして戦っている。」という奥原の気持ちが相手を上回り、結局奥原が21-9で勝利しこの大会全種目通じて最年少の16歳8か月での決勝進出を決めた。
 明日の廣瀬栄理子(パナソニック)との対戦については「きついだろうがワクワクしている。スピードがあること、フェイントが上手いとは思うけれども対応できると考えている。勝ちたいけれどそれより全力で戦いたい。」と意気込みを話した。

男子ダブルス準決勝は、3連覇を狙う日本ランキング1位の平田典靖/橋本博且(トナミ運輸)と昨年のこの大会準優勝で日本ランキング4位の廣部好輝/数野健太(日本ユニシス)が対戦した。昨年の決勝と同じ顔合わせとなった。
第1ゲームは、お互いに点を取り合い、7-7から平田/橋本がテンポよくローテーションし橋本が後衛、平田が前衛の得意のパターンに持ち込み、最後は平田が前衛で決めていき、徐々にリードを奪っていき、19-13と引き離す。廣部/数野もレシーブとドライブでチャンスを作り、相手のミスを誘い、4連続ポイントで19-17と一旦は詰め寄る。しかし、平田が廣部のサーブに素早く反応し、2人との間にプッシュを沈め、ゲームポイントを握る。最後は廣部のドライブがバックアウトになり、21-18で平田/橋本がこのゲームを奪う。
第2ゲームに入ると、廣部/橋本が平田/橋本のお株を奪うようなドライブ合戦を展開し、甘いリターンをスマッシュ、プッシュと決めていく。一方の平田/橋本は、スマッシュ、ドロップの緩急を織り交ぜながら、前後左右に揺さぶりをかけ対抗する。ドライブに対応し始めた平田/橋本が攻撃力で上回り14-11とリードを奪うもののネット前でのミスが重なり、5連続ポイントを奪われ、16-14と逆転を許してしまう。しかし、「流れが悪かったわけではなかった。」と橋本が振り返ったように丁寧にラリーで、数野にネット前でのミスを誘うと、平田が豪快ジャンピングスマッシュを叩き込むなどして5連続ポイントをあげる。最後は数野のロブがサイドアウトになり、21-17で平田/橋本が大会連覇に向けて決勝進出を果たした。
明日は、早川賢一/遠藤大由(日本ユニシス)と対戦する。橋本が「相手が強いので、向かっていきたい。」と話せば、平田は「相手は、レシーブがよくテクニックがあるので、スピードで負けないようにしたい。決勝の相手が違うので、連覇という意識はあまりない。」と話した。

 もう一方の準決勝では、前日までの3試合をいずれも快勝し、駒を進めてきた第2シードの早川賢一/遠藤大由(日本ユニシス)は、2度のファイナルゲームを制して勝ち上がってきた佐藤翔治/川前直樹(NTT東日本)と対戦した。今年のロシアオープン決勝では佐藤/川前がストレートで勝っており、早川/遠藤はリベンジに燃える。
第1ゲーム、強力なスマッシュとドライブが行き交うラリーの中で早川が輝きを見せる。素早い反応で相手の強打の正面に入り込み、リストの強さを活かしてドライブやプッシュを次々に沈める。テンポよく攻め続けた早川/遠藤が11-6とリードしてゲームを折り返す。インターバル後、佐藤/川前は、川前の強力なスマッシュから連続攻撃を仕掛けて、4連続ポイントをあげるなどして12-12で追いつく。しかし、早川が再び前衛でプッシュを決めて嫌な流れを断ち切ると、早川/遠藤は固いレシーブでリターンしていく。攻撃では遠藤の豪快なジャンピングスマッシュでコースを突き、このゲームを21-17で奪った。
第2ゲームは序盤から攻守が著しく入れ替わり、お互いに点を奪い合う。佐藤がタッチのスピードをあげて相手のレシーブを乱し、川前がスマッシュを打ち込んで得点をあげていく。10-8とリードした佐藤/川前だったが、ここで早川がバックハンドで放った強力なクロスドライブを佐藤がリターンミスすると、遠藤が右に左に飛びついてスマッシュを打ち込み、早川/遠藤は9連続ポイントをあげて17-10とする。最後は遠藤のスマッシュに川前のロブをアウトにしてしまい、前衛の早川と後衛の遠藤がうまく機能し続けた早川/遠藤が21-15で勝利して初の決勝進出を決めた。
 遠藤/早川は「ここ3週間ほど調子は悪かったが、リラックスして楽しくプレーしようと2人で心がけたのが勝ちにつながったと思う。」と試合後語った。また、明日の決勝に向けては「お互いローテーションをしての、早いラリー展開になると思う。早川がどんどん前に入っていくパターンに持ち込めればいい試合ができる。」と自信をのぞかせた。

 女子ダブルス準決勝では大会連覇を目指す末綱聡子/前田美順(ルネサス)が髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)と対戦した。
 第1ゲーム、前田がスマッシュをネットにかけて髙橋/松友に最初の1点が入ると、髙橋が後衛から鋭いスマッシュやカットを打ち込み、7-1として大きくリードする。出遅れた末綱/前田だったが、末綱を起点にスマッシュ・プッシュを積極的に打って徐々に攻撃のペースを掴み15-15と追いつく。ここで末綱/前田の攻撃に対して松友が果敢に前に入って切り返し、上がってきた球を髙橋がスマッシュで決める。前衛に松友、後衛に髙橋という形に多く持ち込んで再び激しい攻撃を仕掛ける。最後は髙橋が前田に対してスマッシュを集め、前田のロブショットのミスで21-18と髙橋/前田が先取した。
 第2ゲームも髙橋/松友は次々と攻撃を仕掛けてくるが、末綱/前田も球を散らして相手を揺さぶってミスを誘い、点の取り合いとなる。8-8と同点の場面、髙橋がネット前でヘアピンをネットにかけてしまうと、さらに髙橋のレシーブ、松友のクリアーが立て続けてアウトとなり11-8で末綱/前田がリードする。末綱/前田はクリアーを多用し、自分たちの得意とするラリーを展開するが、髙橋のスマッシュを軸に松友は鋭いクロスクリアーやドロップなどを絶妙に混ぜてチャンスを作り、髙橋は連続してスマッシュを打ち込み17-17と再び追いつく。しかし、激しいラリーを前田が前衛で沈めると、末綱/前田が4連続ポイントをあげて、21-17でゲームを取り返した。
 ファイナルゲーム、前田のサーブミスで始まると末綱/前田にミスが重なり、0-5といきなりビハインドを背負う。それでも末綱/前田は猛攻を見せて相手のレシーブを乱し、10-8と逆転する。しかし髙橋/松友は低いラリーから髙橋が打ち込み、松友がつめてプッシュを1本決めたことで再び2人の持ち味が機能して優位に攻撃を仕掛けていく。髙橋のスマッシュが決まり始めると、松友もそれまで以上に早い飛び出しで次々にプッシュを決め、相手を追い詰める。どうにかしてもう一度流れを引き寄せたい末綱/前田だったが、苦しい体勢でのドロップやクリアーが甘くなってしまいラリーを制すことができない。最後は松友のラウンドからの鋭いクロスクリアーを末綱はしっかり返せず、甘くなったところをスマッシュで決め、髙橋/松友が21-16で勝利して初の決勝進出を決めた。
 髙橋/松友は試合後、「とても嬉しい。相手ペアの嫌なところも知っていたので、長いラリーでは我慢して、耐えて戦えたことが1つ大きな勝因になったと思う。」と試合を振り返った。明日の決勝に向けては「今年のドイツオープンで負けて以来の対戦になるが、自分達のプレーを展開して、若さと諦めない気持ちを前面に出して向かっていき、優勝したい。」と語り、初優勝に向けて照準を合わせた。一方、7年連続の決勝進出を逃した末綱/前田は「負けたことは非常に残念。相手は個々に持ち味を発揮していて、動きもかみ合っていたが自分達はそれができなかった。気持ちよく打たせすぎてしまい、守りに入ってしまった。今日の負けを生かして残りの日本リーグで頑張りたい。」と語った。

 もう一方は、日本ランキング3位の松尾静香/内藤真美(パナソニック)と日本ランキング2位の藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサス)が対戦した。共にナショナルチームメンバーとして練習、試合に臨んでおり、お互いに手の内は知り尽くしている。
 第1ゲーム立ち上がりリズムに乗れない藤井/垣岩に対し、松尾/内藤は小気味よい攻めで6連続ポイントを奪って優位に立つ。8-5と松尾/内藤がリードしてこの試合初めて長いラリーが展開される。
ここでもレシーブの固い松尾/内藤がきっちりチャンスをものにしてさらにリードを広げる。「ベスト4に入ったことで肩の力が抜けて自分たちのプレーが出来た。」と内藤が話すように、松尾/内藤はコンビネーション良く攻めのスタイルを貫き通し、藤井/垣岩に突き入る隙を与えない。最後は内藤がスマッシュを決めて21-10で松尾/内藤が奪った。
 第2ゲームに入るとお互いにいかに流れを掴み取るかが鍵となった。藤井/垣岩は第1ゲーム淡泊に終わった攻めを修正して、連続攻撃を見せて点数を奪っていく。長いラリーの中で強打から一転しての垣岩のクロスカットが有効打となる。また内藤のこの試合2本目となるサービスフォルトで14-13とリードするが、ここからミスが出てしまう。内藤のスマッシュもあったが藤井のクリアーミスや垣岩のサーブプッシュがアウトとなるなど6連続ポイントを与えてしまう。最後は松尾の連続攻撃を凌いだ藤井がロブを空いたスペースに送るが、そこにサウスポーの内藤が走り込みドライブを打ち込み21-17のストレートで2年ぶりの決勝進出を決めた。
 内藤が「勝つことを意識して思い切って戦い、優勝を勝ち取りたい。」と話せば松尾も「このチャンスを2人で協力し合い力を出し切って優勝したい。」と2年ぶり2回目の優勝を目指す。

 混合ダブルスは、日本ランキング1位で2年連続準優勝の池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と日本ランキング4位の数野健太/金森裕子(日本ユニシス)が対戦した。
 第1ゲームは、数野が素早いタッチで左右にトライブ、ロブを送り、緩急を活かしてスマッシュとドロップを織り交ぜ、試合をコントロールする。甘くなったリターンをいい飛び出しを見せる金森が前で決めていき、6-0と大きくリードを奪う。潮田がフェイントを利かせたネットで初めて点を奪うも、「大量リードをされてプレッシャーがかかってきた。いいプレーができなくなった。」と潮田が振り返ったように流れを変えることができず、数野/金森が14-5とさらに点差を広げる。後半、池田が後衛でスマッシュ、潮田が前衛で決める得意のパターンに持ち込み、本来の動きを徐々に取り戻していく。しかし、序盤での点差をひっくり返すことができず、最後は、数野のリターンに池田は届かず21-16で数野/金森がこのゲームを奪う。
 第2ゲーム序盤は、1点を争う好ゲームとなる。お互いに点数を取り合い、11-10と池田/潮田リードの場面で潮田は果敢に前に出てプッシュを決めるなど14-11と抜け出し、流れを引き寄せる。さらに数野のレシーブとドライブの連続ミスで17-12と池田/潮田がリードを広げると最後は池田がスマッシュを沈め21-14で奪い返した。
 ファイナルゲームは、池田が「簡単には上げずに我慢強くつなぎ、コントロール重視でいったのが成功だった。」というように、攻守ともにリズムが出てきて、序盤から試合を有利に進めていく。数野/金森は続けてプッシュを決めるなどして、13-10と詰め寄る。しかし、金森のネット前でのミスなどで3連続ポイントをあげ、引き離しにかかる。数野/金森は、突破口を見つけられないまま、池田/潮田がマッチポイントを握る。最後は、潮田が前衛でのクロスリターンでエースを奪い、21-15で3年連続の決勝進出を果たした。終わってみれば、このゲーム一度も数野/金森にリードを許すことなく、世界ランキング15位の実力を発揮した。
 明日も同じチームの垰畑亮太/浅原さゆり(日本ユニシス)と対戦する。悲願の初優勝に向けて池田が「垰畑は上からのショットが厳しいし、下からのショットもコントロールがいいので油断できない。」と話すと潮田は「2年間本当に悔しい思いをした。チームメイト相手であるが、絶対に優勝するとうい強い気持ちを持って戦う。」と悲願のタイトルへの強い思いを話した。

 もう一方の準決勝では日本ランキング8位の黒瀬尊敏/横山めぐみ(トナミ運輸/ルネサス)と日本ランキング7位の垰畑亮太/浅原さゆり(日本ユニシス)が対戦した。
 第1ゲーム立ち上がりペースを掴んだのは垰畑/浅原。垰畑のスマッシュに浅原が前衛で決める攻撃のパターンに持ち込み5連続ポイントを奪い6-1とする。このアドバンテージを活かした垰畑/浅原は垰畑がカットを織り交ぜながらの緩急をつけたショットで黒瀬/横山の動きを止める。特に185cmと長身の垰畑が前衛に入ると相手の攻めを封じてしまう威圧感でポイントを重ねていく。サーブまわりでも安定した垰畑/浅原が21-14としてこのゲームを奪った。
 まだペアを結成したばかりの垰畑/浅原だが、今年のランキングサーキットで優勝を飾り勢いがある。第2ゲームに入っても黒瀬/横山のレシーブの乱れにより4-0とリードする。突破口を見いだしたい黒瀬/横山は、黒瀬が角度のあるクロススマッシュを放ち、横山の丁寧なネットプレーで9-7と2点差まで追い上げる。「今日が一番大事な試合だと思って戦った。」という垰畑/浅原はここで相手のミスなどで一気に4連続ポイントを奪い突き放す。垰畑の巧みな配球で20-14とマッチポイントを掴むと、最後は浅原のサーブをレシーブした黒瀬のショットはネットにかかり、垰畑/浅原がこの大会初めての決勝進出を決めた。 浅原は「いつも池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)がメインでやっているので最後に私たちもメインコートでやりたいと思っていた。いつも練習している相手なので気にならない。2人とも調子がいいので頑張りたい。」と力強くコメントした。

12月11日(本戦決勝)観戦記

 男子シングルス決勝には大会4連覇を目指す田児賢一(NTT東日本)が2007年以来2度目の優勝を狙う佐々木翔(トナミ運輸)と対戦した。男子シングルスは3年連続でこの2人による決勝で、名実ともに日本の頂上決戦となった。
 第1ゲーム、開始早々に田児の強力なスマッシュが次々にコートに突き刺さる。佐々木は力強いショットで左右に打ち分けて攻めに出るが、田児は巧みなリターンでそれをかわしていく。「少し硬かった。」という佐々木の体勢を崩して、田児はスマッシュをラインぎりぎりに決めてポイントを重ね、10-2と大量リードを奪う。「ここから12-8まで追い上げたラリー内容はよかったが、そこからまた離されすぎてしまった。」と反省した通り、佐々木は中盤で粘りのラリーで追い上げるものの、スピードを早めた田児に次々とエースを取られて6連続ポイントを許して8-18と再び離されてしまう。最後は佐々木のラウンドからのジャンプスマッシュがネットにかかり、21-11で田児が先取した。
 第2ゲーム目は「パワーとスタミナには自信があったので、強引にでも打っていこうと思った。」という佐々木が、低く展開されるラリーの中で飛びついてスマッシュを決め、序盤からリードを奪う。対して田児は「今年の日本リーグ高岡大会では1ゲーム目を同じような内容で取ってから負けてしまったので、もう一度ペースを上げて中盤までついていければ、勝機があると思った。」と振り返った通り、7-11と食らいつきゲームを折り返す。インターバル後、田児は積極的に打っていき5連続ポイントを奪うなどし、14-12と逆転する。佐々木は「14-18のときにようやく相手の球が見えてきた。」と話したように、ここからラリーを制して3連続ポイントで17-18と1点差まで追い上げるが、時すでに遅し。「攻めながらも次の意識をしっかり持って、攻め急がずにショットが決められた。」という田児がプッシュ、スマッシュを決め、21-17で大会4連覇と達成した。
田児は試合後の会見で「嬉しいというよりは正直ホッとした。今日は最初から集中して試合に臨めた。この決勝戦をしっかり勝てたのは自分にとっても大きい。明日からもスーパーシリーズファイナル、年末の合宿を挟んで韓国オープン、マレーシアオープンと試合が続くので、またしっかりと戦っていきたい。」と早くも次の試合を見据えていた。また、来年のロンドンオリンピックについて聞かれると、「理想はベスト4だが、今はまだまだ実力も足りず余裕もないので、まずは出場きるように積み重ねていきたい。出られることになれば勝たなければ意味がないので、そのためにもスーパーシリーズで勝って出場を決められるよう、厳しい道を歩んでいきたい。」と語った。一方、3年連続準優勝に終わった佐々木だったが、「この1年は自分のメンタルトレーニングなど、やってきたことが成績につながって自信になった。今後もオリンピックを含め大きな大会があるが、常に自分と向き合っていきたい。」と今後への手ごたえを語った。

 女子シングルス決勝は、大会4連覇で通算6度目の優勝を目指していた廣瀬栄理子(パナソニック)が急性胃腸炎のため棄権となり奥原希望(埼玉・大宮東高校)が初優勝を飾った。
 史上最年少の16歳8か月で優勝した奥原は「複雑な気持ちです。試合をしていないので実感はないが素直にうれしい。遠い存在だったこんな大きな大会で、最後の1コートだけで戦うことはすばらしいことだと思う。来年の総合は優勝候補としてプレッシャーがあるだろうが、バドミントンを楽しみ自分のプレーを全力で出すことができれば優勝も可能だと思う。優勝したことでこれから全ての大会で勝たなければならないが、初心に戻って結果を伸ばしていけるよう頑張っていきたい。」と喜びを語った。
 来年ナショナルチームに入ることについては「海外の試合を経験して2016年リオデジャネイロオリンピックでメダルが取れるように、またいろんな人から自分が成長できるように頑張って行きたい。」と意気込みを語った。
 廣瀬選手については「オリンピックレースの最中で今後も試合があるので頑張って欲しい。」と気遣っていた。
 男子ダブルス決勝では、2002~2004年の舛田圭太/大束忠司(トナミ運輸)以来、この種目3連覇を狙う平田典靖/橋本博且(トナミ運輸)が、初めて決勝まで駆け上がってきた成長著しい早川賢一/遠藤大由(日本ユニシス)と対戦した。
 この両者は昨年の日本リーグ東京大会と今年のオーストラリアオープンで対戦しているが、いずれも早川/遠藤が勝利しており、好ゲームが予想される。
 第1ゲーム開始早々、「インターハイのような気持ちで気迫を前面に押し出していった。」という橋本がスマッシュ、クロスネットを決め、雄叫びをあげる。「シャトルが飛ばない中、ノーロブの戦いだと相手のスピードに早川が遅れてしまうので先に攻めたいところだったが、先手をとられて後手に回ってしまった。緊張による力みもあった。」と、早川/遠藤は平田/橋本の連続攻撃を防ぐことができずに8-15とリードされてしまう。しかし、橋本のサービスにフォルトを取られると、早川/遠藤は早川の前衛からのテンポ良い攻撃を仕掛けて16-19まで追い上げる。それでも、平田がフォア、ラウンドと振られながら強烈なスマッシュを遠藤に打ち込んでゲームポイントを取ると、最後は早川がスマッシュをネットにかけて平田/橋本が21-16でこのゲームを奪う。
 第2ゲームも平田/橋本が先に攻撃を仕掛け、速い展開で有利に試合を進めていく。早川/遠藤は、攻撃に入った場面でもなかなか攻めきることができずに、前半6-11と苦しい状況が続く。平田/橋本はインターバル後も相手のボディーやセンターへのスマッシュを有効的に打ち込み、18-9まで点差を広げる。しかし「終盤になってやっと自分達の形に持ち込めた。」という早川/遠藤は、低いレシーブの切り返しから早川が前に詰め、後ろから遠藤が豪快なスマッシュを打ちこんで反撃を開始する。16-19の場面では、相手にフォア奥のスペースを突かれながらも遠藤が追いついてカット、厳しいリターンネットにもクロスに走って何とか繋ぎ、下がってクロススマッシュを沈めるスーパープレーに会場から歓声と拍手が送られる。早川/遠藤はこのプレーで7連続ポイントをあげ、17-18の1点差に迫る。ここで平田が気迫でプッシュを2本決め、チャンピオンシップポイントを握る。最後は、ドロップで体勢を崩した遠藤のボディーに橋本のスマッシュ打ち込み、平田/橋本の3連覇が決まった。
 試合後の会見で平田/橋本は「絶対に勝つという気持ちで臨んだ。こうして3連覇への挑戦を達成できて嬉しい。後半追い上げられはしたが、我慢して逃げ切れたのでよかった。」と喜びを語った。また「自分たちのコンビネーションは年々良くなっている。これからもスーパーシリーズファイナル、日本リーグ、そしてオリンピックで活躍したい。」と、頼もしく目標を語った。敗れた早川/遠藤は、「完敗だったが、後半はいい形が出せたので次につながる負けだと感じている。悔しさよりは、次に対戦するときにどうやり返そうかという思い。総合の優勝は小さいころからの夢なので、また出直してきます。」とコメントした。

 女子ダブルス決勝は、日本ランキング1位で大会連覇のかかる末綱聡子/前田美順(ルネサス)をファイナルゲームで破った髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)と、世界ランキング3位の藤井瑞希/垣岩令佳(ルネサス)を破った松尾静香/内藤真実(パナソニック)が対戦した。ともに上位ランキングの相手を破っているだけに勢いがあり、髙橋/松友の初優勝、それとも松尾/内藤が2度目の優勝を果たすのか注目が集まった。
 第1ゲーム序盤は、1点を争う好ゲームとなる。松尾/内藤はスマッシュレシーブを大きく強くリターンし、チャンスで決めていけば、髙橋/松友は松友の虚を突くクリアーで崩し、髙橋がスマッシュの連打で決めていく。松友は8-5とリードされながらも「相手の方が実績で上なので、挑戦者の気持ちで臨んだ。」というように前衛で思いっきりのいい飛び出しを見せ、甘いリターンを髙橋が豪快にスマッシュを決めるなど5連続ポイントをあげて、10-8と逆転する。髙橋/松友は前衛に内藤、後衛に松尾と得意の攻撃パターンと逆になるように先に仕掛け、思うようにラリーさせない。最後は髙橋がクロススマッシュを内藤のボディーに打ちこみ、このゲームを21-16で奪う。
 第2ゲームは、「昨日の長い試合もあり、体はきつかったが、松友がしっかり前で作ってくれているので、我慢して打てた。」という髙橋が苦しい体勢からもショットの精度を保ち、スマッシュを決めていくなどして、6連続ポイントをあげ、10-4と主導権を握る。「相手の空いているところがよく見え、楽しくプレーできた。」という松友がプッシュを2本連続で決めるなどして19-11とたたみかける。最後は、内藤のプッシュがサイドアウトになり21-12で「最後まで自分たちの攻めの形を貫けた。」という髙橋/松友が初優勝を果たした。
試合後、髙橋は「優勝を目指していただけに本当にうれしい。まだ日本リーグ、海外の試合も残っているので、頑張りたい。」、松友は「一番いい形で終われて良かった。世界で勝てる選手になりたいので、もっと練習をして頑張りたい。」と初優勝の喜びに浸りながらもさらなる高みを目指す気持ちを話した。

 混合ダブルス決勝は、世界ランキング15位で3度目の決勝進出で悲願の初優勝を狙う池田信太郎/潮田玲子(日本ユニシス)と、2連覇中の平田典靖(トナミ運輸)/前田美順(ルネサス)をファイナルゲームで破った垰畑亮太/浅原さゆり(日本ユニシス)の同じチーム同士の対戦となった。
第1ゲーム序盤、垰畑が長身からの強打を活かしたスマッシュ、浅原がプッシュを決めれば、池田/潮田もドライブでチャンスを作り、潮田が前衛でプッシュを決めていく。9-9から浅原のスマッシュとネットなどの連続ミスで池田/潮田は6連続ポイントをあげ、15-9と抜け出す。焦る垰畑/浅原は動きが硬くなり、自慢のアタックを繰り出すことができない。最後は潮田がプッシュを決め21-16で池田/潮田がこのゲームを奪う。
第2ゲーム、池田/潮田の左右への揺さぶりに対して、垰畑が素早く入りスマッシュで決め、主導権を渡さない。しかし、池田がスピードを上げると垰畑/浅原は対応しきれずにミスが出始める。また、垰畑はラリーの中でシャトルをボディーに集められ、甘いリターンを池田/潮田が決め、9連続ポイントで16-8と大量リードする。浅原が前衛でプッシュを放つもことごとくレシーブされ、突破口を見つけることができない。最後は潮田がオープンスペースへとドライブを送り21-13で池田/潮田が初優勝を果たした。
試合後、「三度目の正直で優勝できてうれしい。今回の優勝は言葉に表せないぐらいうれしい。」と池田が話せば、「優勝ができず、もどかしくモヤモヤしたものがあったがこれでモヤモヤが晴れた。」と喜びを話した。池田は「家族、多くの人が見に来て応援してくれた中での勝ちだったので、自信につながった。」、潮田は「少しでも(オリンピック出場に向けて)ポイントを稼ぐために突っ走っていきたい。」と今後の意気込みを話した。