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第66回 全日本総合選手権大会

観戦記 12月9日(日)決勝


≪男子シングルス決勝≫

田児 賢一(NTT東日本) 21-17、21-15 佐々木 翔(トナミ運輸)

勝利へのこだわりが結果を左右した

 バドミントンという競技において、観る者たちにこれほどの緊迫感を与える試合も珍しい。
4年連続となった決勝のカード。年齢を感じさせない、年々肉体の進化を遂げている佐々木選手は、今年こそ打倒、田児選手に燃えていたはず。
一方の田児選手にしても、
「オリンピック、ヨネックスオープンジャパンで期待を裏切ってしまったので、せめて総合では良い結果を残さなければと考えていた。」
と、試合後コメントしたことからわかるように、並々ならぬ決意を持って臨んだ大会でした。
男子シングルスにおける田児、佐々木という2人の競技者は、正に世界トップレベルにあり、テクニック、フィジカル、そしてタクティクス等々、ショットの1本1本に凄みが凝縮されていました。


静謐とでも呼ぶべき雰囲気の中で始まった試合でしたが、流れをどちらが握っているのかも分からない、一進一退の攻防が続きます。
そんな中でネット前での競り合いが多かったことは間違いありません。繊細なヘアピンショットが交わされ、この場面でも両選手共にテクニックのレベルの高さを見せつけます。
しかし、こうした展開では、田児選手の方に一日の長があるだろうと思われました。フィジカルに自信を持つ佐々木選手は、コートを広く使って消耗戦に、田児選手を引きずりこみたかったはずです。

むろん田児選手も重々分かっていて、それに乗ろうとはしませんでした。その証が次の田児選手の試合後のコメントです。
「試合途中から勝つことだけを最優先に切り替えた」
緩急の"緩"の方を重んじ、スマッシュにしても強打というより、タイミングを外したり、コースを狙ったショットでエースを取りにいきます。
佐々木選手は敗戦の悔しさと同時に田児選手の巧みさを認めています。
「自分が動くエンジンがかかりかけのところで、相手のペースにされた。巧かった。」
前半こそ互角だったネット前の攻防は、次第に田児選手優位へと変わっていきます。
最終盤、19-17の場面で田児選手のヘアピンがネットに乗って佐々木選手のコートに落ちたシーンは、このゲームを象徴的するものでした。
ゲームポイントを握った田児選手。スマッシュで決めたのは、彼のプライドの表れとも言えます。
第1ゲームを失った佐々木選手でしたが、次を取ってファイナルへ持ち込めれば、まだまだ勝機は十分にある。田児選手はストレートで決めたい。
そんな思いが錯綜した第2ゲーム。ペースはジリジリ、田児選手ものものとなっていきます。インタバル時のポイントは田児選手、11-6とリード。この後も佐々木選手は懸命に追いますが、15-9まで離されます。
ここでようやく息を吹き返し、15-13まで追いついたのでしたが…。
佐々木選手、まさかのサービスミス。
「あのサービスミスがターニングポイントとなってしまった。」
この好機を田児選手が逃すはずはありません。20-13と一気に突き放し、最終的には15本で試合終了。
5連覇を成し遂げながらも控えめな喜び方だった田児選手。オリンピック、ヨネックスオープンジャパンなどの成績からくるショックから、ようやくリスタートを切れた安堵感が強かったのかもしれません。
35分。けっして長い試合時間ではありませんが、男子シングルス日本最高峰の試合を十分に堪能しました。

 

≪女子シングルス決勝≫

今別府 香里(パナソニック) 21-9、24-22 三谷 美菜津(NTT東日本)

「取られても次に取れる自信」がスピード対決を制し5年ぶりの優勝を果たす!

 5年ぶり2度目の優勝を目指す今別府に対して三谷は初優勝を狙う。
昨年のこの大会では準々決勝で顔を合わせ、この時は三谷がストレートで勝利している。
今別府について「今回非常に状態は良い。立ち上がりがどううまく入れるかだ。気合が入っていた。」と谷内監督が話していたが、その第1ゲームの一本目、今別府は昨日の準決勝同様最初のショットでスマッシュを放つ。このスマッシュはサイドアウトとなるが自分の持ち味の"先に攻める"スタイルを貫いていく。三谷は今別府の攻めを安定したレシーブで凌いだ時にポイントを奪い、中盤までは互角の勝負となる。ゲームが動いたのは今別府がドロップをネットインさせて9-8とリードすると、さらにスマッシュなどで12-8とリードを広げる。今別府の力で押す展開に三谷は防戦に回り主導権を奪えない。最後は今別府がドライブを押し込み21-9でこのゲームを奪う。



第2ゲームに入ると「海外の試合でパワー、スピードについていける様になり競った時に勝てるようになった。」と話す三谷は4-5とリードされてからショートサーブを使い始める。これが流れを呼び込み一気に連続8ポイントをあげて12-5と逆転する。しかし今別府は「固くなってしまいミスが出てリードされたが、ここで弱気になって引いてしまっては後悔する、とにかく攻めていこうと思った。」と強気の攻めを続けていく。三谷もスピードを上げて対応するが、際どいところを狙ったショットがアウトとなるなど徐々に点差を縮められ17-15の2点差に迫られてしまう。今別府は「良くも悪くも結果は自分次第と割り切り、押されたら押し返す、チャンスには打ち込んでいった。」と振り返ったように連続4ポイントをあげて19-17と逆転する。しかし「優勝を狙ってきた。」三谷はここで厳しい攻めをみせ20-19と再逆転する。一本のショットで攻守が入れ替わる息詰まる熱戦はデュースとなり、今別府のヘアピンがネットで一瞬とまり三谷のコートに落ちて23-22とする。最後は三谷のスマッシュがサイドアウトとなり24-22で今別府が5年ぶり2度目の優勝を飾った。

今別府は「今はうれしいという単純な気持ち。総合はいつも緊張するし、ナショナルチームの選手としてのプレッシャーもある。海外で結果を残せず、思うようなバドミントンがわからなくなった時もあった。総合の2週間前に自分は気負うような選手ではないし、思いっきりやればいいと気持ちを切り替えられた。自分を信じて戦おうという気持ちで試合をしていた。」と優勝までの思いを話した。




≪男子ダブルス決勝≫

平田 典靖/橋本 博且(トナミ運輸) 16-21、14-21 早川 賢一/遠藤 大由(日本ユニシス)

昨年の雪辱、そして悲願の頂点へ

 3連覇中の平田/橋本。恵まれたフィジカルを活かしながら、速い球回しとチャンスと見れば強烈なスマッシュを叩き込む、そんなパワーに溢れたスタイルが魅力的なペアです。
一方の早川/遠藤の持ち味はなんといってもスピード感。前衛とか後衛とかいうカテゴリーには当てはまらない、コート中を走り回り、めまぐるしくポジションチェンジを行いながら、優位な展開に持ち込みます。



去年の決勝では早川/遠藤の完敗、悔しい思いをしました。
加えてオリンピック出場も逃したことで、
「"総合で優勝する"という目標1本に絞れた。」(早川)そうです。
対する橋本選手は、気持ちの上での不安を吐露しています。
「自信がなかった。テンションが足りなかった」
そんな気持ちの差が第1ゲーム後半に現れたのかもしれません。
15オール。ここからが勝負の分かれ目。けれど平田/橋本はミスが目立ち、なんと5連続失点。いつもの平田/橋本らしくない、淡白な形でゲームを失いました。
そのショックは第2ゲームになっても現れてしまいます。競ったのはインターバルまで。
早川/遠藤、10-9のリードから、インターバルを挟んで7連続ポイント。早川/遠藤は完全に乗ってしまいました。早川選手の豪快なスマッシュが決まり、遠藤選手の巧みなラケット捌きが観客を魅了します。

そんな2人を前に、平田/橋本は為す術がないように見えました。時に勝負とは残酷なものです。
連覇を続けている時にひっそりと忍び寄る油断。初優勝へと燃える早川/遠藤を前にした時、思いがけない一方的な光景を作り出してしまいます。
優勝の会見の場で喜びを語った早川/遠藤。
「僕らにはまだ世界ランキングどおりの実力は備わっていません。技術的なクオリティは変わらないと思いますが、僕らは試合中の勝負どころを分かっていない。このポイントは絶対に外してはいけないという場面で簡単なミスを犯す。メンタル面での強化も必要だと話し合っています」
日本チャンピオンという称号を得て、更なる進化を目指す早川/遠藤。この先の動向に注目です。

≪女子ダブルス≫

藤井 瑞希/垣岩 令佳(ルネサス)21-13、11×-8 髙橋 礼華/松友 美佐紀(日本ユニシス)

実力を見せた銀メダリスト、無念の途中棄権

今大会一番の注目を集めているロンドンオリンピック銀メダルの藤井/垣岩と2連覇を狙う髙橋/松友が対戦した。
第1ゲーム、攻めの形を作った藤井/垣岩が後半での勝負強さを発揮し、6連続ポイントなどを上げ、21-13奪う。第2ゲームも勢いそのまま、藤井/垣岩が有利に試合を進める。藤井がスマッシュから素早く前衛に入ってプッシュを決めて11-7とリードを広げるが、着地の際に右膝を痛めてしまう。約10分間の処置をし、プレーを続行するも無念の途中棄権となった。藤井の負傷は右膝関節捻挫、右膝関節前十字靭帯損傷と右膝関節内側半月板損傷の疑いがある。



藤井は「良い流れを作れた。自分の怪我で負けることになり申し訳ない。」と悔しさを口にした。一方の垣岩は「前半自分の出来が悪かったが、藤井先輩によくカバーしてもらい、後半は自分も調子が上がった。自分たちらしくできた。」と話した。今後について藤井は「怪我で負けてしまい、まだ他のことは考えられない。」、垣岩は「まず日本リーグに集中して頑張る。」と語った。




藤井/垣岩の棄権で2連覇となった髙橋/松友。松友は「フジカキのオリンピックでの活躍でバドミントンが注目される中、ナショナルで一緒に練習している先輩たちと決勝で戦えてうれしかった。最後までやりたかった。自分たちももっとレシーブを強化して、そこから攻められることができるようにしたい」と話せば、髙橋は「こういう形で終わったが、3年間一緒にやってきた先輩チームと最後までやりたかった。先輩たちのオリンピック銀メダルで注目されるようになったが、今度は自分たちが結果を出して、バドミントンに貢献したい。」と決意を新たにした。










≪混合ダブルス≫

嘉村 健士(トナミ運輸)/米元小春(パナソニック)21-19、21-7 佐藤 翔治/西山 夕美子(NTT東日本)

自信を持って臨んだ決勝、次世代を担う若手の台頭

混合ダブルス決勝は共に初の決勝進出となった2組で行われ、スピードを武器とする佐藤/西山がヨネックスオープンジャパン3位など世界での実績のある嘉村/米元にどう対抗するか注目が集まった。
第1ゲーム序盤、佐藤/西山が左右に大きくレシーブし、チャンスで決めていき、試合を有利に進めていく。「出だしがよくなかった。低い展開を心がけた。」という嘉村のドライブが有効に機能し始める。米元も「嘉村くんの後ろから前に出てくるプレーに後押しされた。」というように前衛での硬さが取れて、チャンスを作っていく。嘉村のスマッシュ、米元のプッシュなどの5連続ポイントで15-14とついに嘉村/米元逆転する。お互い譲らず点を取り合うが、勢いの勝った嘉村/米元がドライブで押し切り、最後は西山のネットが返らず、21-19で接戦をものにする。

第2ゲーム、「ヨネックスオープンジャパンで3位に入って調子が上がってきた。自信を持ってやれた。向かっていくことを貫き通せた。」と嘉村が振り返ったように嘉村/米元らしいドライブを中心とした低いゲームメイクが展開される。嘉村がドライブを左右に打ち分けて米元が飛び出してプッシュを決めていく得意のパターンで点数を重ねていく。連続ポイントで佐藤/西山に自分たちのプレーをさせず、最後は嘉村がスマッシュを決めて21-7で初優勝を決めた。
悲願の初優勝を果たした嘉村/米元、「初優勝は素直にうれしい、自信にもなった。今後に続けられる結果になった。」と米元が話せば、嘉村は「結成4年目に結果を出せてよかった。池田信太郎さんと潮田玲子さんのいなくなった混合ダブルスを自分たちが盛り上げたい。」と頼もしいコメントを話した。