明日8月22日(月)から28日(日)まで、世界最高峰の大会・世界選手権が開催される。64選手が出場する男子シングルスを筆頭に、ワールドツアーに比べ、ビッグドローなのが特徴。王座にたどり着くまで技術だけでなく、心身のたくましさを要求される。
男子シングルスは桃田賢斗が登場!
初日、男子シングルスは日本代表の全4選手が登場。第2シードに就く日本のエース桃田賢斗(WR2位)はリノ・ムノズ(メキシコ・WR82位)と対戦する。
実力差が予想され、以前なら強い警戒は必要なかったかもしれないが、東京五輪で予選リーグ敗退、今年、ワールドツアーで初戦敗退を重ねている桃田にとっては、大事な立ち上がりになるだろう。
初戦を前に、桃田は「自分のできることを一つひとつやるだけ」と自分のプレーに徹する思いを明かしており、まず1回戦でいい流れを作っていきたい。
大熱戦になりそうなのは、2016年の全日本チャンピオン・西本拳太(WR21位)と前回大会銅メダルを獲得したアンダース・アントンセン(デンマーク・WR3位)の顔合わせだ。
西本のキレのいいスマッシュが、高いレベルで攻守に優れたアントンセンにどこまで通じるか。下剋上が起きやすい初戦だけに、6連敗中の西本には、サポーターの声をバックに奮起してもらいたい。
このほか日本からは、東京五輪代表の常山幹太(WR14位)がタイのシットヒコム・タンマシン(WR33位)、次期エースと見られている奈良岡功大(WR31位)は、ウクライナのダヌィーロ・ボスニック(WR98位)を迎え討つ。コート内を動き回る元気なプレーに期待したい。
女子シングルスは大堀彩が初戦突破を狙う
女子シングルスには、左腕のスマッシャー・大堀彩(WR27位)が、ベトナムのグエン・トゥイ・リン(WR60位)と対戦する。25歳の大堀は前回大会では初戦で散り、「すべて劣っていた」と悔し涙を流しただけに、今回こその思いで挑む。
勢いのある若手選手が見られる一戦にも注目したい。中国の韓悦(WR22位)は、数々の世界チャンピオンを生んできた世界ジュニア選手権の2017年銀メダリスト。頂点へと突き進みたい22歳は、フランスのチー・シュェフェイ(WR43位)に圧倒的な強さを見せつける可能性がある。台風の目になりそうな存在を目撃してほしい。
岡村洋輝/小野寺雅之と竹内義憲/松居圭一郎が男子ダブルス1回戦に出場
前回の世界選手権でうれしいベスト8を果たした竹内義憲/松居圭一郎(WR34位)は、韓国の姜珉赫/金載煥(WR65位)と対戦する。
この韓国ペアは、世界ランキングこそ高くないが、いま韓国チームがもっとも力を入れている。23歳の姜珉赫は2017年の世界ジュニアで銅メダルを獲得した実力者でもある。世界65位という数字以上に手強い相手だが、無事突破して、前回大会準々決勝で敗れた日本の保木卓朗/小林優吾への挑戦権をつかみたいところだ。
前回1回戦敗退の岡村洋輝/小野寺雅之(WR52位)はインドのマヌ・アットリ/B. スミース・レッディ(WR57位)と2回戦進出を争う。実力が伯仲しているだけに、勝負強さを発揮して次戦にコマを進めてほしい。
成長著しい中国ペアに注目
女子ダブルスに出場する日本の4ペアは、組み合わせにより2回戦からの登場となる。日本ペアの強力なライバルに成長しそうな中国の劉玄炫/夏玉婷(WR24位)のプレーを見てほしい。
2人は2018年の世界ジュニア選手権女王で、世界トップレベルの豪打を放つ。3回戦まで勝ち進めば、日本の永原和可那/松本麻佑(WR5位)を苦しめそうな勢いだ。
銅メダリストの山下恭平/篠谷菜留が混合ダブルス1回戦に
1回戦初日、日本から混合ダブルスに登場するのは、前回大会、銅メダルを獲得した山下恭平/篠谷菜留(WR29位)だ。フランスのウィリアム・ヴィルガー/アンネ・トラン(WR55位)の挑戦を受ける2人は、挑戦者の思いを忘れず、声を出して向かっていってもらいたい。パリ五輪出場を目指す2人の今大会への意気込みが見物だ。
『写真:BADMINTON PHOTO/日本バドミントン協会/T.KITAGAWA』
『PHOTO:BADMINTON PHOTO/NBA 2022/T.KITAGAWA』