8月23日の見所(1・2回戦)

女子シングルス2回戦始まる。
頂点にもっとも近い山口茜の戦いを見よ

山口茜(日本)
山口茜(日本)

 明日の一番の目玉は、女子シングルス2回戦。前回チャンピオンで、第1シードの山口茜(WR1位)が登場する。迎えるのはインドネシアの23歳・グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(WR24位)。会場となる東京体育館は、山口が16歳のとき、スーパーシリーズ(ワールドツアーの前身)で初優勝したゲンのいい舞台だ。「楽しみながらプレーしたい」という山口にいい風を吹かせてくれそうだ。

髙橋沙也加(日本)
髙橋沙也加(日本)

 日本からは左腕のスマッシャー髙橋沙也加(WR14位)が韓国の金佳恩(WR19位)と激しく刃を競い合わせそう。

 このほか女子シングルスには、2016年リオ五輪の金メダリスト、キャロリーナ・マリン(スペイン・WR5位)、東京五輪後、一気に成長した驚異の20歳・安洗瑩(韓国・WR3位)、5月のユーバー杯で6戦全勝した中国の何冰嬌(WR9位)と、スターが目白押しだ。至高のプレーを一瞬たりとも見逃せない。

男子シングルス2回戦も!
東京五輪金 ビクター・アクセルセンのプレーも見られる

アンソニー・シニスカ・ギンティング(インドネシア)
アンソニー・シニスカ・ギンティング(インドネシア)

 男子シングルスも豪華メンバーが2日目の舞台に立つことになった。

 東京五輪金のビクター・アクセルセン(デンマーク・WR1位)、同大会銅のアンソニー・シニスカ・ギンティング(インドネシア・WR6位)、同大会5位の周天成(チャイニーズ・タイペイ・WR4位)と、世界のトップスターがコートに立つ。1回戦よりも手ごわい相手を迎えるだけに、いっそう白熱した戦いが見られることは間違いない。

全日本チャンピオン・緑川大輝/齋藤夏が
混合ダブルスに登場

緑川大輝/齋藤夏(日本)
緑川大輝/齋藤夏(日本)

 混合ダブルスに初出場する全日本チャンピオンの緑川大輝/齋藤夏(WR59位)にも注目してほしい。いま2人が秘めているのは、この大舞台でパリ五輪出場への足掛かりをつくりたいという思いだ。

 2000年生まれの同級生ペアは、埼玉栄高時代から組み、昨年暮れ、全日本総合で優勝した際は、「とてもうれしい」と喜んだ。一方、同時期に開催されていた前回の世界選手権で同じ日本B代表の山下恭平/篠谷菜留(WR29位)が銅メダルを獲得したことに焦りを感じているとも打ち明けた。ここにあるのは、世界ランキングで大きく先行されたという現実だ。

山下恭平/篠谷菜留(日本)
山下恭平/篠谷菜留(日本)

 そんな焦りを抱えてきただけに世界ランキングポイントの配分が大きい今大会への出場は、2人にとって念願でもある。明日、フランスのファビアン・デルリュ/ヴィラマ・ヒエロー(WR75位)を確実に下し、パリを見据えた大きな一歩を踏み出したいところだ。

 このほか混合ダブルスは、東京五輪の女子ダブルス4位の申昇瓉(韓国)が催率圭と2年ぶりに組んで世界選手権に登場する。世界ランキングは99位だが、ドイツのヨネス・ラルフィ・ヤンセン/リンダ・エフラー(WR38位)を相手にレベルの高いラリーを見せてくれるはずだ。

女子ダブルスで世界ジュニア優勝ペアが熱戦か

 また女子ダブルスで、頭一つ抜けた強さを見せつけそうなのは、韓国の白荷娜/李幽琳(WR39位)だ。2017年世界ジュニア選手を制した21歳&22歳は、強いチームメイトにもまれて急成長している。今後、世界トップに躍り出る力は十分で、明日はブレイク前夜の姿を目撃できるかもしれない。

 男子ダブルスは、チャイニーズ・タイペイの盧敬堯/楊博涵(WR23位)に注目だ。29歳&28歳とベテランの域に達してはいるが、東京五輪の金メダリスト、李洋/王齊麟(チャイニーズ・タイペイ)との切磋琢磨で、今年、じわじわと世界ランキングを上げている。彼らの浮上を期す強い決意は一見の価値があるだろう。

『写真:BADMINTON PHOTO/日本バドミントン協会/T.KITAGAWA』
『PHOTO:BADMINTON PHOTO/NBA 2022/T.KITAGAWA』