3回目Vを狙う桃田賢斗が2回戦突破を目指す
2大会ぶり3回目の優勝を目指す男子シングルスの桃田賢斗(WR2位)は、インドのH. S. プラノイ(WR18位)と対戦する。2019年世界選手権の準決勝で13本、8本の快勝を収め、7戦全勝中の相手だが、この1年、思うように結果が出ない桃田にとって、簡単ではない相手になる。1回戦、慎重にプレーした桃田は「次の試合はラリーの質が上がるので、絶対に勝つという気持ちで臨みたい」と秘める強い思いを口にした。
日本のバドミントンファンにとっては、1回戦で世界3位のアンダース・アントンセン(デンマーク)に下剋上を果たした西本拳太(WR21位)が、どんなスーパープレーを見せてくれるのかも気になるところだろう。
アタッカー西本は、スウェーデンのフェリックス・ブレステット(WR70位)戦を前に「皆さんには、1回戦以上の大きな声援を期待しています」と呼び掛けている。観客は精一杯の拍手でエールを送ってほしい。
また日本の次期エース・奈良岡功大(WR31位)は同世代で第16シードのクンラブット・ヴィチットサーン(タイ・WR17位)と顔を合わせる。「一つでも多く勝つ」と誓っている若武者は、格上相手に凛々しく立ち向かうつもりだ。
2回戦で当たるのがもったいないカードもある。前回王者のロー・ケンユー(シンガポール・WR8位)と東京五輪4位のケビン・コルドン(グアテマラ・WR40位)が激突。韋駄天のローが、コルドンの強打をどう封じるかが見ものになる。
女子ダブルスは日本4選手の華麗なプレーに注目
メダルの期待が高まっている日本の女子ダブルス勢がいよいよ初登場。
世界ランキング2位の福島由紀/廣田彩花、同5位の志田千陽/松山奈未、同6位の永原和可那/松本麻佑、同21位の中西貴映/岩永鈴は、いずれも下剋上を狙う思い切りのいいプレーをどうかわすかが、3回戦進出のカギとなる。
また、微風が吹く東京体育館で、いち早く風の流れを読むことも攻略のポイントになりそうだ。
女子シングルスは東京五輪の金&銀が2回戦に挑戦
女子シングルスは、なんといっても東京五輪のファイナリストたちのプレーが見ものだ。
金メダルの中国・陳雨菲(WR4位)は、マレーシアのソニア・チア(WR40位)、銀メダルのチャイニーズ・タイペイ、戴資穎(WR2位)は、スロバキアのマルティナ・レピスカ(WR80位)と顔を合わせる。
陳雨菲はコート四隅を素早くカバーする軽やかな足、戴資穎は多彩なテクニックが持ち味。この2人を見れば、世界トッププレーヤーとはどういうことかをその目で見ることができるだろう。
さらに2013年、史上最年少の18歳で優勝を飾ったラチャノック・インタノン(タイ・WR8位)のネット際に落ちる絶品のカットもぜひ目撃してほしい。
男子ダブルスは日本対決!
古賀/齊藤VS松居/竹内
男子ダブルスは、古賀輝/齋藤太一(WR22位)VS竹内義憲/松居圭一郎(WR34位)の日本人対決が見逃せない。
世界ランキングでいえば古賀/齊藤が上だが、前回の世界選手権でベスト8と成績を残しているのは竹内/松居。互いの手の内を知り合う仲だけに、どちらに勝利の女神がほほ笑むか予測するのは難しい。気迫がぶつかり合う名勝負に期待したい。
このほか日本からは、2連覇を狙う保木卓朗/小林優吾(WR2位)が初登場。岡村洋輝/小野寺雅之(WR58位)は、勢いのあるファジャル・アルフィアン/ムハマド・リアン・アルディアント(WR5位)に挑む。
東京五輪の銅メダリスト
渡辺/東野はスコットランドペアと対戦
混合ダブルスは、いよいよ東京五輪で銅の渡辺勇大/東野有紗(WR3位)が東京体育館に姿を現す。世界ランキング115位のアレクサンダー・ダン/チアラ・トーランス(スコットランド)に、世界トップの実力を存分に発揮して圧倒してもらいたい。
同じく初登場の金子祐樹/松友美佐紀(WR16位)はシンガポールのヒー・ヨンカイ・テリー/タン・ウェイハン(WR32位)と、1回戦をしっかり勝ち抜いた緑川大輝/齋藤夏(WR58位)は格上のマーク・ラムスフス/イザベル・ロハウ(ドイツ・WR12位)と対戦する。大きな拍手で日本選手の背中をしっかりと後押ししてほしい。
『写真:BADMINTON PHOTO/日本バドミントン協会/T.KITAGAWA』
『PHOTO:BADMINTON PHOTO/NBA 2022/T.KITAGAWA』